出版社内容情報
低迷するチームに変化を求め、オーナーは娯楽重視の変形スタジアムを新設した。慣れない球場で四苦八苦する監督は…。
内容説明
低迷にあえぐかつての名門「スターズ」は本拠地を副都心・新宿の新球場に移転し、開幕を迎えた。周囲に高層ビルがそびえ立つ形状で“ザ・ウォール”の異名をとるスターズ・パークには、大リーグ好きオーナーの意向が盛り込まれている。施設やサービスの魅力で観客増を目論むオーナー。狭くて打者有利の球場に四苦八苦しつつ、堅実な采配で臨む監督。両者間には軋轢が生じ、序盤は苦戦が続いたチームの成績は、後半戦に入ると徐々に上向き始め…。野球小説の旗手が放つ、革命的一作！
著者等紹介
堂場瞬一［ドウバシュンイチ］
１９６３年生まれ。青山学院大学国際政治経済学部卒業。２０００年『８年』で第１３回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。警察小説とスポーツ小説の両ジャンルを軸に、意欲的に多数の作品を発表している（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
224
堂場 瞬一は、新作中心に読んでいる作家です。スターズシリーズは、初読です。プロ野球開幕前に、本格プロ野球リアル小説が読めて好かったです。日本にもニックネームがつく様な独創的な都市型変形球場の登場を熱望します。2019/03/24
納間田 圭
138
地下鉄出口から徒歩ゼロ分。イケイケIT企業オーナーが…プロ野球チームを買取り…新宿副都心ど真ん中に球場を作ってしまった。コンセプトは…勝敗よりも利益第一。ツーアウト一塁。後一人でゲームセット。鈍い打球音だった。それでも打球はいい角度に上がり外野フェンスへ。跳ね帰りのボールを待つ外野手。一塁走者は二塁ベースを蹴った。「回れ‼︎回せ‼︎」…三塁ベースコーチの右腕が大きく回った。そのままホームへ…明らかに暴走だ､無理だ。しかし…コレこそホームの地の利を活かした…ラスト。日本シリーズ最終戦…同点の9回の裏の場面。2022/03/06
キムトモ
138
スターズの新オーナーが西新宿のど真ん中に🏟をぶったて出戻り監督樋口が就任。ヘッドコーチに沢崎を引っ張ってきて黄金期末期以来の優勝を狙う🏆エースはあのノーヒッター有原…神宮寺は名⁉︎解説者に…スターズファン贔屓のあの中華料理店や有原の同級生マネージャーや過去シリーズの登場人物がカメオ出演しており世界観が良い感じで拡がっています👍👍👍です⚾️こんな🏟あってもいいと小生は賛成派です👏さて優勝の行方は？(ノ-_-)ノ~┻━┻この後のスターズを見たいので是非続編を🙇♂️⚾️ファンの方お勧めです👍2020/09/01
旅するランナー
104
大リーグ好きのIT社長が新宿におったてた都市型変形球場。球場に翻弄され、オーナーに引っ掻き回される、樋口監督率いるスターズの1シーズン。フェンスの秘密なんてどうでもよくなるくらい、大興奮の野球小説。満面の笑みで親指を立て、エンジョイ・ベースボール！2019/05/19
buchipanda3
83
野球ものはやはり読んでてワクワク。新宿のビル群と一体化した新球場の発想が面白い。いずれ本当にこんなのが出来るかも。プロ野球チーム「スターズ」の監督に復帰した樋口は、何かと口を挟む大リーグ好きのオーナーに戸惑いながらも低迷していたチームの再建を図ろうと奮闘する。オーナーとの対峙は王道。まさに監督はつらいよだ。きっと実際にも裏ではこんなこと起きてんだろうなと思わせる。ただ、オーナーの観客ファーストの考え方は今風で、逆に樋口はオーソドックス過ぎな感じもあったかな。最後はスカッと。これこそスポーツエンタメ。2019/05/11
