三島由紀夫が死んだ日―あの日、何が終り何が始まったのか

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  • サイズ B6判/ページ数 278p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784408534725
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0095

出版社内容情報

あの日、何が終わり、何が始まったのか・・・。
三島由紀夫の自決の日を、各界著名人はどう見つめて来たか。瀬戸内寂聴、篠田正浩、猪瀬直樹、鹿島茂、森山大道ほか渾身の書き下ろし。

★本書は『書評空間 KINOKUNIYA BOOKLOG』にエントリーされています。

目次

プロローグ(三島由紀夫の死は、当時どう論評されたのか;最後の原稿を受け取った日(小島千加子))
三島由紀夫の不死(瀬戸内寂聴)
「日本」という病(篠田正浩)
静かなる恐怖(森山大道)
消された歴史の舞台(猪瀬直樹)
「本気」の時代の終焉(呉智英)
「革命なしの反革命」の奇跡(鹿島茂)
死とエロティシズムと絶望をこえて(中条省平)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

スプーン

50
当時を知る6人のエッセイと事件のあらまし。 ダントツは鹿島茂氏の寄稿文。白眉。 ひとりの作家の死よりも遥かに重い事実がうっすらと読む者の脳裏を過ぎる。 日本人は誰も三島由紀夫の死から逃れられない。2024/06/12

川越読書旅団

25
1970年11月25日、市谷中駐屯地にて三島は割腹刎頸の自死を遂げる。そんな衝撃的な出来事に、没後35年の回顧展を通うじて語られる呉智英、鹿島茂、瀬戸内寂聴ほか5名の有識者それぞれの想い。読んでいて非常に感慨深い。2023/11/04

ぐうぐう

22
三島没後35年となる2005年に刊行された記念アンソロジー。三島が自決した1970年11月25日に何を想い、何を感じたか、編集者、小説家、映画監督、写真家、評論家などの立場の人々が、当時を振り返る。読んでいて思うのは、これらの人々は、二度、三島文学に出会ったということだ。三島生前に出会ったのが一回目であり、そして死のあとに出会ったのが二度目。割腹という衝撃的な自決から逆照射される三島文学は、違った形相となって、人々を惑わせ、やがて魅了していくのだ。2012/07/02

たらお

17
昭和45年11月25日、自衛隊市ヶ谷駐屯地にて自衛官たちに向かってクーデターを促す演説をした後、割腹自殺を遂げる。当時の論評や没後35年たった後に語られる回顧録。三島は初めから失敗を見越しており、自死することにこそ意義があると自ら認めている。そして、それは豊穣の海を執筆しながら同時進行に計画される。死を意識しながら書いているということだ。戦後20年たった昭和の時代に割腹刎頸という行為は「戦後日本の精神荒廃への生命を賭した警告」とも受け取れるし、表現者としてこのような死に突き進んでしまった痛ましさを感じる。2019/09/08

natukoba

3
三島が死んだ日は私にとってもエポックとなる日になりました。ぼやけてはいるが頭部が床に転がっているという写真は彼の行動とともにショッキングでありここから何を受け止めればよいのか、今でも思い悩みます。この本では寂聴さんと小島さんという最後の原稿を受け取った編集者の書いた文章が心に残りました。男性諸氏の話は言葉で彼の死の意味を表現することの限界を感じました。2014/03/08

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