内容説明
本格推理劇の稽古のために山奥のペンションに集まった俳優たち。ほとんどみな一面識もなく、芝居経験のないものすらいる。主催者は演出家・神内匠。台本はその日の練習分しか渡されないというが、そうすることで、自分の役の心理をしっかり追って、芝居のクオリティを高めてほしいという。とうとう台本に殺人事件が登場した翌日、被害者役の女優が首を吊った。悩みを抱えていたらしい彼女の死は自殺として片づけられたが、数日後、二番目の被害者役の人間も死体となって発見され…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ダイ＠2019.11.2～一時休止
98
クローズドサークルもの。演劇の稽古合宿におこる死の謎。デビュー作に似たような感じ。2017/10/31
しゅてふぁん
52
山奥のペンションを舞台にしたクローズドサークル。演劇の合宿として集まったメンバーが台本通りに次々と…。現実と台本、二つのストーリーを楽しめて面白かった。読んでいてとても印象的だったのは演出家夫婦の独特な雰囲気。大人の恋愛？う～ん、、、なぜかとても惹かれた。あまり込み入ったところがないので、大作はしんどいけど短編では物足りないという時にピッタリな作品だった。2019/08/08
あっちゃん
23
孤島での舞台の練習中での殺人事件！そこで演じられる台本の内容も書かれているので、お得感はあるけど、あまりにもページ数が少なく、設定が生かしきれていない感じが勿体ない！2015/09/20
片道きっぷ
11
キャラクターと役名が一致せず、定番嵐の山荘ミステリ劇部分は流し読み。それでもこの雰囲気は好き。水上くんがイイ人。支配者、匠さんも素敵。でも捻りがないと印象に残らないな。2013/09/04
bookshelf_yt07
7
【あらすじ】関西では有名な小劇場の女優神内麻子は、夫の匠が演出を書き下ろした舞台の稽古場、雪山の中のペンションへ向かっていた。そこには、匠が選んだキャストが集まっていた。舞台の内容はミステリー。稽古も事前に台本を渡さず、当日知らせるという。ところが、劇中の殺人事件の通り、本当の殺人事件が起きてしまう。【感想】初の近藤史恵作品。この話は、現実の殺人事件と登場人物である俳優達が演じる舞台での殺人が混ざり合い、不思議な感覚に襲われた。まるで殺人も舞台演出かのように。近藤さんが王道ミステリーを書くと思わず驚いた。2020/05/14
