目次
1 原爆詩集
2 旗
3 絵本
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんすけ
3
60年代に峠三吉は、学生によく読まれた。今の学生では皆無だろう。というか峠三吉の名前すら知らないに違いない。それは、日本民主主義の右肩下がりの歴史を象徴しているようだ。峠三吉は核を推進するものを、「人間の皮を被った豚」として忌み嫌っていた。しかし現在、その豚が国会に居座り核開発を推奨し「日本を取り壊そう」と喜色満面で居る。人間の愚昧さの象徴として豚は不滅なのである。2015/06/13
にゃるねんnnn
2
序の「にんげんをかえせ」はあまりにも有名。著者自らが被爆者で、亡くなるのそ瞬間まで戦争反対を訴えて戦い続けたとは知らなかった。解説を読んでから本編を読んだほうが内容をもっと理解できたかもしれない…。2020/08/23
Kasumi
1
理解し・消化し・感想を書くことが難しい作品だった。読んでから何カ月もたったが今もなお消化しきれていない。美しく力強い言葉が感情を揺さぶる詩集であった。特に原爆詩集の部分は、原爆投下によってこの世にあらわれた地獄がどのようなものか垣間見させてくれた。原爆がもたらす惨たらしい世界を明らかにする本作は、原爆投下というものの人類への罪の告発だ。ただし、人類へのの罪を考えるとき、私たちは日本が犯した人類への罪も考える必要があると思う。”この世界の片隅に”を知る私たちは罪のない市民などいないことを知っている。2024/02/12
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- 和書
- 蜷川式胤「八重の残花」