内容説明
明治維新とともに北辰一刀流の剣を捨て、写真師となった元幕臣・志村悠之介。彼はかつての幼なじみで、今は鹿鳴館の華といわれる沢田子爵家の未亡人、百合子と再会する。逢瀬を重ねる二人。しかし、ある日、横浜居留地を撮った悠之介は謎の男たちに追われることとなり、百合子にも毒牙が迫っていた。その裏には内閣総理大臣伊藤博文と外務大臣井上馨、そして大英帝国のヴィクトリア女王の信任厚い「バロン」らの暗躍があった!剣豪写真師・志村悠之介が、鹿鳴館に隠された権謀術数と明治外交の裏面を暴き出す。
著者等紹介
風野真知雄[カゼノマチオ]
1951年、福島県生まれ。立教大学法学部卒。93年、『黒牛と妖怪』で第17回歴史文学賞を受賞。2002年、第1回北東文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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