内容説明
ロシア艦隊に完勝した東郷。アメリカ艦隊に完敗した山本。明治と昭和の連合艦隊司令部はどこが、どうちがうのか―。海戦・作戦行動から分析した「勝つ司令塔」の秘密。
目次
両司令部の陣容
旅順港口戦対ハワイ・マレー沖海戦
マカロフ長官謀殺対珊瑚海海戦
戦艦「初瀬」「八島」沈没対ミッドウェー海戦
黄海海戦対ガダルカナル争奪戦
日本海海戦対山本五十六戦死
著者等紹介
生出寿[オイデヒサシ]
1926年栃木県生まれ。海軍兵学校第74期。東京大学文学部仏文学科卒業。2006年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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けいた@読書中はお静かに
26
勝てば官軍。指令部の比較のはずが個人批判、個人褒賞が目立ち残念。日本海海戦も偶然に偶然が重なってたまたま勝ったのに、この指令部なら百戦百勝みたいな書き方は危ない。これでは批判している太平洋戦争時の大本営と同じではないではないか。しかも東郷指令部に至っては司馬史観が入りすぎてる気がする。比較本としてはあまりにも一方的過ぎて読む価値がない。三章でストップ。2016/03/13
さきん
21
日露戦争と太平洋戦争との比較ということで、太平洋戦争時の司令部に対する批判が激しい。しかし、ミッドウェー海戦以後の米軍正規空母をもはや沈めるのが不可能とか、そもそも敗けるとわかっている乗り気ではない軍人が指揮官やっているのが不適とか、比較にもならない文章も多かった。航空主兵論派の山本五十六氏は、調整能力に難があったとしても、責任の伴う要職には就く必要はあったと感じる。2019/08/16
ちょっきんな
9
時代は違えど共に聯合艦隊司令長官だった東郷平八郎と山本五十六の違いを比較した著書。 タイトルの勝つ司令部(露艦隊撃破の東郷)と負ける司令部(米艦隊に完敗の山本)。それは事実なんだけど、この著者、山本五十六を本当嫌いみたい。 〇〇な東郷艦隊司令部に対し山本艦隊司令部は〇〇だったみたいな山本艦隊を批判しまくってて、読んでていい気がしなかった。例えそうだったとしても過剰すぎてその上官の下亡くなった兵士が報われない気がする…2019/04/17
VAN
3
日本海軍を日露、太平洋戦争の戦いかたから比較した内容。バルチック艦隊との戦いは、「坂の上」で充分わかっているので、太平洋戦争の連合艦隊の戦いかたには興味深いものがありました。とくに山本五十六の人となりは今まで持っていたイメージと大分違うので、びっくり。もう少し詳しく読んでみようかという気になりました。2015/11/18
M M
3
山本の連合艦隊が実は「戦わずしてすでに敗れる者」であったという結論。 山本五十六ファンには辛い見解だな。2013/10/15