内容説明
人間に変身することができる能力を持った犬たち(クイック)が暮らす町、マッドクリーク。故郷マッドクリークに戻り、クイックの遺伝子を研究しているジェイソン・クーニックは、「いたわり犬」として多くの人間の最期によりそってきたクイック、マイロに出会う。引き受け人が決まらないマイロを見かねたジェイソンは、彼と同居することに。そんなある日、町に戻ってきたクイックから未知のウィルスの感染が発覚し、保安官・ランスが倒れる―。
著者等紹介
イーストン,イーライ[イーストン,イーライ] [Easton,Eli]
牧師の娘、プログラマー、ゲームデザイナー、パラノーマルミステリーやファンフィクションの書き手、有機野菜畑の主などさまざまな顔と名前を持つ。それにくわえてM/M作家としての顔も持つようになった。現在ペンシルベニアの農場で、夫と同居中
冬斗亜紀[フユトアキ]
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感想・レビュー
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しましまこ
23
今回も面白かった!内なる犬を嫌悪している科学者(アラスカンマラミュート)×元ホスピスのいたわり犬(ラブラドール)。シェルター育ち、ホスピスで何人もの患者と別れてきたマイロが不憫で早く幸せにしてあげて~と息を詰めて一気読み。リリー、今回はちょっと見直したよ。前作カプも幸せそうでなにより。2020/11/15
モルテン
17
人間になれる犬たちの町マッドクリークの物語シリーズ3作目。本作はアラスカン・マラミュートの研究者ジェイソンと、ラブラドゥードルの元ホスピス犬マイロが主人公。私、ジェイソン好きだ。自分の犬を必死に否定してきて、科学者として理性的に考えようとしても、本当はふれあいを求め、マイロを必要としている彼。マイロ視点のジェイソン像がまさに「そうだよね」という内容でホッとする。コミュニケーションが不得手でも、本当は人の気持ちに敏感で繊細なジェイソンだからこそ、パートナーはマイロだったのだと思う。次はラヴの話かな?楽しみ。2021/01/21
嵩実
9
やっぱりこのシリーズは面白いな!BL好き・犬好きの心をわしづかみでした。おまけに感染症がマッドリークの町を襲うという展開は、コロナ禍のいまを彷彿とさせるし、特に後半は、なかなかBLではお目にかからないスリリングな展開で、ハラハラさせられました。ティムがランスを、ジェイソンがマイロを想う気持ちに、コロナ禍に慣れ切っていた自分に気づかされ、ハッとさせられました。ラストの不穏な空気が気になる!2021/06/23
chisarunn
6
新刊待ち再読その2。この勢いだとモノクローム・ロマンスを全部再読しちゃうぞ。2022/11/09
chisarunn
6
ああ、今読むんじゃなかった。ワンコBL(ワンコに変身する人たちが住む町の話)第三弾なんだけど、平和に愛情深く(時々うっとおしく)生きているワンコたちを未知のウイルスが襲う。ワンコたちとワンコを愛している人間たちが抗体、血清、ワクチンを求めて闘うのだが、ワンコに変身する、という秘密があるため外部に助けを求められない。…彼らの闘いはたった今の医療従事者の方々の闘いでもあるだろう。自分は現場にいるわけではないがシンクロするものがあって涙がこみあげた。2021/04/14