内容説明
内村鑑三・南原繁・矢内原忠雄・大塚久雄ら無教会派知識人は、近代日本が負った国家形成と国民形成の課題を通じて「国家と宗教」の緊張を鋭く意識し、この問題と格闘した。本書は、彼らにおいてその問題群がどのように表現され展開されてきたかを綿密に辿った意欲的研究であり、21世紀の日本における「ネーション」と「ステート」のクリティカルな関係と向き合うためにも重要な示唆に富む。
目次
1 内村鑑三にとってのクロムウェル―無教会の政治思想
2 テーマとしての「国家と宗教」―内村鑑三・南原繁・大塚久雄
3 国家・教会・無教会―南原繁とカール・バルト
4 社会科学と国家の理想―矢内原忠雄の学問と信仰
5 帝国主義とファッシズム批判―矢内原忠雄の預言者的精神
6 「エートス」と「ネーション形成」―大塚久雄の史眼と福音理解
著者等紹介
柳父圀近[ヤギウクニチカ]
1946年神奈川県生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。東北大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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