出版社内容情報
修学旅行を舞台に描かれた青春ミステリー!
内容説明
ドン臭い「ノロ子」、とにかく地味な「ジミー」、将棋命の「劣化版」、影の薄い「美白」、不気味な「タロットオタク」、一匹狼の手代木麗華を寄せ集めた修学旅行の「ぼっち班」。問題児・手代木に振り回されるうちに、「ぼっち」たちは青春をかけて走り出していた!切ない真実がラストで明かされたとき、この物語はまったく新しい物語に生まれ変わる。ミステリー界の新鋭白河三兎最新作!
著者等紹介
白河三兎[シラカワミト]
2009年『プールの底に眠る』で第42回メフィスト賞を受賞しデビュー。2012年『私を知らないで』が『おすすめ文庫王国2013』においてオリジナル文庫大賞BEST1に選出、注目を集めベストセラーに(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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ミスランディア本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
黒瀬
143
まさに二度読み必至。読了後すぐに違和感を抱いた箇所を中心に読み返しました。ゆる巻きの黒髪をたなびかせ、極端に短いスカートと二次元キャラクターのようなオーバーニーソックス。【俺】という一人称に加えて男口調で話す美少女転校生の登場にクラスメイトは一斉に「ヤベー奴」が来たと思ったことでしょう。しかし彼女によってひっそりと生きてきた「ぼっち」たちが生まれ変わるミステリ仕立ての眩しい青春小説でした。きっかけは修学旅行。一瞬で人々を魅了し、そしてーーという彼女はまるで花火のようだった。2020/08/15
yoshida
140
高校生の修学旅行でクラスのぼっち達が班を組む。それぞれの目線で展開される物語。最終章を読んで、再び疑問点を読み伏線の回収に納得する。構成が練られており、読了後に満足感がある。ただ、私の年代よりは若い世代の読者さん向きでしょうね。個人的には第五章の「重なる生徒」が好みでした。実は熱い教師である久米先生。身内の突然の不幸に苦しむ生徒に懸命になる姿が、とても良いです。何事も当たって砕けろ。人生で欲しいものは、そうしないと手に入らない。素敵な言葉が散りばめられています。白川三兎さんの作品はもう少し読んでみたい。2019/09/23
相田うえお
127
★★★☆☆19010 高校2年。京都への修学旅行で班単位による自由見学をする事となり、クラス内の仲の良い人同士でグループを作ったものの、クラスのみそっかす男女混合『ぼっち』寄せ集め班が出来てしまいます。彼ら彼女らが修学旅行に行って突拍子もない事を〜ってな内容です。もう、あんびりーばぼぼぼ〜です。各登場人物毎に章構成された作品です。ラストの章は思いも寄らない結末に「えっ?」でした。あり得ない話とは思うものの、もしかするとそれに近い事は ない とは言えないかもですね。白河さんの発想は流石としか言えません。2019/01/17
モルク
113
京都への修学旅行のグループ分けは「ぼっち」たちの6人組。その中で反抗心に溢れ破天荒な転校生麗華の存在で、修学旅行がそれぞれ全く違ったものとなる。各章ごとに語り部が変わり、それが「ぼっち」の誰にあたるのか前に戻って確認したりしたが、「ふたえちゃんって?」「左京と右京兄弟は双子?」と疑問が…。最終章でそういうことか、でも予想外な結末。「ぼっち」たちが一歩前進する姿に励まされる。久米先生、熱血漢でいい人じゃないか。それがいちばん予想外。2018/06/15
takaC
111
作者の思惑通りに正しく理解できたか自信ない。タイトルの『ふたえ』も二重瞼の意味じゃないんだよね? 初出『小説NON』第一章「重なる二人」平成二七年一月号、第一二章「素顔に重ねる」平成二七年二月号、第一三章「重なる想い」平成二七年三月号、第四章「偶然に重ねる」平成二七年四月号、第五章「重なる生徒」平成二七年五月号、第六章「過去に重ねる」平成二七年六月号、2016/09/11
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- 和書
- 〈あの絵〉のまえで