内容説明
超加工食品、遺伝子組み換えやゲノム編集食品、残留農薬、輸入食品、塩分・油分・糖分の過剰摂取、そしてわかりづらい食品表示。いったい何を食べたらいいのか、そんな疑問にお答えします。
目次
第1章 塩分・油分・糖分―「とりすぎ三兄弟」が寿命を縮める(塩分過多の加工食品が“おいしい”理由;“隠れ油”が体を蝕む ほか)
第2章 健康を守る食品の選び方(添加物が食に関する不安の1位;添加物の安全性とは ほか)
第3章 脅かされる日本の食(日本は遺伝子組み換え作物の消費大国;表示義務のない食品があふれいる ほか)
第4章 伝統調味料を見直す(しょうゆ;みりん ほか)
著者等紹介
安部司[アベツカサ]
1951年、福岡県福岡市の農家に生まれる。山口大学文理学部化学科卒業後、総合商社食品課に勤務。加工食品の開発に携わる。退職後、海外での食品の開発輸入や、無添加食品の開発、伝統食品の復活に取り組むとともに、食品添加物の現状、食生活の危機を訴える講演活動を精力的に行なう。現在、(一社)加工食品診断士協会の代表理事を務める。NPO熊本県有機農業研究会JAS判定員、経済省水質第一種公害防止管理者としても活動。食品製造関係工業所有権(特許)4件取得。著書に75万部を突破し海外でも翻訳されている『食品の裏側 みんな大好きな食品添加物』(東洋経済新報社)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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クリママ
49
総合商社で加工食品の開発に携わっていた著者が、食品添加物の現状、食生活の危機を訴える。「とりすぎ3兄弟」塩分、油分、糖分(気を付けてはいるけれど、耳が痛い)から始まり、食品添加物、加工食品、遺伝子組み換え食品、ゲノム編集、農薬などへの警告。参考になった部分も多いが、添加物など種類が多すぎてわかりにくく、もう少し大局的な説明が欲しかった。安くて簡単便利、その上美味しものを求めてしまう消費者だからこそ、製造者にはまず安全を考えてほしい。よくわからない原材料名がないかどうか、品質表示のラベルをよく見ようと思う。2022/07/15
とよぽん
44
私が今一番関心があるのは食用油だ。どの油が健康に良いのかいろいろな本を読んでいるが、まだ結論を見出せないでいる。いや、それよりも本書を読んで食品添加物と農薬に恐怖を覚えた。加工食品と一言で表すのは無謀と思うほど、加工の程度によって投入される添加物の種類と量がすさまじいことを知った。著者の安部さん自身が、かつて添加物まみれの加工食品を開発していた専門技術者だった。加工の度合いを4段階に分けて図示してあったのが参考になった。これからは、得体の知れない加工食品をできるだけ避けたい。2022/06/27
ミライ
35
食品添加物がガッツリ入った加工食品の危険性について警鐘した一冊(著者は安部司さん)。本書でとりすぎ3兄弟とよばれている「塩分・油分・糖分」の寿命を縮める3要素に関連した食品・食材についての詳細な解説から、大量生産されたパンやスナック菓子などの超加工食品の危険性、遺伝子組み換え(ゲノム編集)の食材、日本では規制がザルといわれる農薬の危険性まで、海外の事情も交えてボリュームMAXで語られる。最後に添加物を使わない調味料(しょうゆ、みりん、味噌など)の作り方が掲載されていたので、作ってみようと思う。2021/06/02
たまきら
34
安定のわかりやすさ、そして口に入る化学物質を広範囲にわたって網羅していてありがたいです。自分はネオニコチノイドをはじめとする農薬は勉強していますが、添加物についてはあいまいな知識しかないのでたいへん勉強になりました。あと安いジャムの作り方の説明がとにかく面白かったんですが、こういうの他の食品でも説明してほしいな。2022/09/19
みさどん
20
読み終わったらホウッと大きなため息が出た。添加物や加工食品の裏側って怖すぎる。安い食品は危ないってよくわかる。家で作っている無農薬の野菜一つでも、確かに手間がかかるもの。安くて美味しい調味料や、手軽なおつまみやお菓子に手が伸びるけれど、健康や体の不調を考えると食べない方がいい。怖すぎて食べるものを迷っちゃう。子どもには本当に学ばせないと大変な分野だと思えた。時々読み返さなくちゃ。2022/10/26