出版社内容情報
明治の京のさざめきが、わたしの三味の音になる。
やがて失明する三味線弾きの少女。
葛藤と成長を描いた青春時代小説。
第3回京都文学賞〈中高生部門〉受賞作
明治五年、博覧会の開催に沸く京。天然痘にかかり失明の不安を抱えた少女ちとせは、鴨川で三味線の稽古をしていた。素朴な調べに声をかけてきた俥屋の跡取り藤之助に導かれ、ちとせは京の町をめぐる。失われてゆく視界の中で懸命に焼き付ける、折々の風景と都の人々。一心に弾く三味の音は、やがて新たな光を宿し……。揺れ動く少女の心を繊細な筆致で描く感動作。
【目次】
内容説明
明治五年、博覧会の開催に沸く京。天然痘にかかり失明の不安を抱えた少女ちとせは、鴨川で三味線の稽古をしていた。素朴な調べに声をかけてきた俥屋の跡取り藤之助に導かれ、ちとせは京の町をめぐる。失われてゆく視界の中で懸命に焼き付ける、折々の風景と都の人々。一心に弾く三味の音は、やがて新たな光を宿し…。揺れ動く少女の心を繊細な筆致で描く感動作。第三回京都文学賞〈中高生部門〉受賞作。
著者等紹介
高野知宙[タカノチヒロ]
2005年生まれ、神奈川県出身。京都の大学に通う。2022年、「闇に浮かぶ浄土」で第三回京都文学賞中高生部門優秀賞を受賞。大幅な加筆修正を経て『ちとせ』と改題し、十七歳でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
真理そら
53
作者が高校2年生だということを忘れてしまうほどの筆力とその年代にしか感じられないだろうと思わせる瑞々しさがうまく溶け合って清々しい読後感だった。ヒロインが失明するという未来を受け止めていく過程が豊富な自然描写でじっくり描かれている。天皇が去った後、新しい時代に進もうとする明治の京都の雰囲気も伝わる。2026/01/14
みちちゃん
1
また一人好きな作家が現れた。丁寧に描かれた物語は、多種にわたって私の心に響いた。失明するとはどんなにか不安なことだろうと思う。 ちとせはそんな不安から、三味線と共にみごとに成長していく。すなおな心で藤之助をはじめとした人々と心を通わせ、お互いに前に進んでいく関係がなんとも素晴らしい。そしてちとせは千都世になる。あれからちとせはきっと京都で輝いて生きているはず。2026/02/25




