出版社内容情報
『逆転美人』の著者、書下ろし最新作
早くも全国の書店で大反響!
死体を埋めなきゃ芸人廃業!?
極上伏線回収ミステリー!
関野浩樹は、往年の名投手竹下竜司のモノマネ一本で生計を立てている。竜司本人にも気に入られ、晩酌のお供をして多額の小遣いまで稼ぐ順風満帆な芸人生活……のはずだった。ある夜、竜司が行きずりの女性を殺してしまうまでは!現場に呼び出された浩樹は愕然とする。竜司が捕まれば、モノマネ芸人は廃業必至!? 咄嗟の機転で完全犯罪を目論む浩樹だったが……。
内容説明
モノマネ芸人・マネ下竜司こと関野浩樹は、往年の名投手・竹下竜司のモノマネ一本で生計を立てている。竹下本人に気に入られ、酒のお供をすれば小遣いも貰えて、順風満帆な芸人生活…のはずだった。竹下が人を殺してしまうまでは!罪がバレたら自分も失業!窮地に陥った浩樹はスコップを握る。その苦闘ぶりに同情&爆笑&戦慄必至の喜怒哀楽全部入り傑作サスペンス!
著者等紹介
藤崎翔[フジサキショウ]
1985年、茨城県生まれ。高校卒業後、六年間お笑い芸人として活動。2014年に長編ミステリ『神様の裏の顔』で第三十四回横溝正史ミステリ大賞を受賞し、小説家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タイ子
106
タイトルまんまをやらかして人生を棒に振る男の物語。モノマネ芸人・マネ下はかつてプロ野球界で観衆を沸かせた竹下竜司のモノマネ一本で稼いでいる。1人だけのモノマネを何年もしながらよくも世間は飽きないなというのが私の一番の疑問ではあったが。その竹下が浮気女を殺してしまう。竹下が逮捕されたらマネ下も廃業の身。証拠隠滅を図る2人のバカな男たち。そして、愚かな男たちをあざ笑う1人の女。モノマネ芸人たちが次々登場するも、その芸名にクスッとする。やっぱモノマネを職業とする人は複数人の芸が出来なくてはとつくづく思う。2023/08/13
ma-bo
103
元プロ野球往年の名投手(竹下)のモノマネ一本で生計を立てている芸人(マネ下)。本人にも気に入られプライベートでもお供する仲に。そんな中竹下が女性を殺してしまい、マネ下は死体を埋めるのを手伝わされるはめに。本人とモノマネ芸人という設定がいい。捕まってしまえばマネ下は廃業必至。藤崎さんの元芸人ならではの売れない芸人の悲哀描写や、モノマネ芸人達の名前にクスッとなりながら、練られた構成で結末に向けての伏線回収、展開、後日譚まで面白く読了。図書館に在庫2冊で予約数60人強の「逆転美人」は楽しみに待っておきます。2023/10/06
yukaring
82
気軽に楽しめるテンポの良いユーモアミステリ。モノマネ芸人はモノマネ対象が罪を犯したら自分も失業なのか?!マネ下こと関野浩樹は往年の名投手・竹下竜司のモノマネで稼ぐモノマネ芸人。ギャラの高い始球式や野球関連イベントからお声がかかり、竹下本人にも気に入られ順風満帆な芸人生活のはずだった。竹下が人を殺してしまうまでは・・。自分の失業を恐れて殺人の隠蔽に手を貸す関野。竹下とともに完全犯罪を目論むが想定外の事が次から次に起こって悪戦苦闘。持ち前の機転をきかせて窮地を脱しようとする関野の奮闘ぶりが楽しめる1冊だった。2023/08/09
aquamarine
76
往年の名投手竹下竜司のモノマネ一本で生計を立てている芸人・マネ下。竜司本人にも気に入られ、順風満帆な日々を送っているはずが、竜司が殺人を犯しちゃった!竜司が捕まれば芸人は廃業?彼は死体を隠し殺人をなかったことにしようとするが…。まあ、当然そんなにうまくいくわけがなく、死体が見つかるころにはどんどん雲行きは怪しくなっていく。必死でそれに抗うも、転がるどころか突き落とされる勢いで場面が展開していくのはおかしいやら情けないやら。やっぱりキーはこいつか、からの二転三転に苦笑い。薄めだけど一気に読まされちゃったわ。2023/09/10
Ikutan
62
往年の名投手·竹下竜司のモノマネ1本で生計を立てているモノマネ芸人のマネ下。本人に呼びつけられたら直ぐに参上し、太鼓持ちでお小遣いまで貰う日々。いつものように駆けつけたところ、そこには死体が。彼が捕まったら、芸人人生が終わってしまう..。完全犯罪を目論むマネ下だったが..。いつもながら、テンポよく、二転三転。芸人出身の藤崎さんらしく、殺人事件なのに、軽くてどこかコミカル。特に登場するモノマネ芸人の芸名が絶妙で笑っちゃう。どうなるどうなるとドキドキハラハラ。で今回も予想外の意外なラストまで楽しめた。2024/08/22