出版社内容情報
ミステリーを呼ぶ肴。杯で覚醒するロジック。
とりとめのない世間話が反転する、酩酊ものの名推理。
本格”宅飲み”グルメミステリー!
ワインとローストビーフが、ママ友の家具搬入事件に? 日本酒とイカの肝焼きは、シングルマザーの不可解な結婚話に? 紹興酒と鶏手羽煮は、中学受験の必勝法に? 長江と渚と夏美の三人は、学生時代からの宅飲み仲間。新しい家族を迎え、酒と肴を持ち寄れば、話は思わぬ方向へ……。一口料理に舌鼓、二口美酒に酔いしれて、三口推理を堪能あれ。絶品ミステリー全七編。
内容説明
ワインとローストビーフが、ママ友の家具搬入事件に?日本酒とイカの肝焼きは、シングルマザーの不可解な結婚話に?紹興酒と鶏手羽煮は、中学受験の必勝法に?長江と渚と夏美の三人は、学生時代からの宅飲み仲間。新しい家族を迎え、酒と肴を持ち寄れば、話は思わぬ方向へ…。一口料理に舌鼓、二口美酒に酔いしれて、三口推理を堪能あれ。絶品ミステリー全七編。
著者等紹介
石持浅海[イシモチアサミ]
1966年、愛媛県生まれ。九州大学理学部卒。2002年『アイルランドの薔薇』で長編デビュー。03年『月の扉』が話題となり、“碓氷優佳シリーズ”第一弾となった05年『扉は閉ざされたまま』(祥伝社文庫)が「このミステリーがすごい!」第二位(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんごろ
191
シリーズ第二弾。お約束ネタにハマると、ネタがいつでてくるかという楽しみ、ネタがでた時の喜びと安心感。これが、お約束ネタの良いところ。今作は家庭を持った長江と渚夫妻の長江家、夏美と健太夫妻の冬木家を往き来する宅飲み。でも構成は変わらず、お約束ネタに思わずニンマリ。夏美、なぜ、そのタイミングで思い出す。長江、相変わらずくどいわ。前作も思ったが、酒の肴は、あと一品はほしいと思うが、この人達のホントの肴は“おしゃべり”だから仕方ないのか。前作同様、ラストの仕掛けはしてやられた。お見事。長江の一言が格好良かった。2022/10/06
オーウェン
68
酒を肴に、ちょっとした出来事を疑問として提示し、それを推理して解決する。 酒のおつまみも持ち合わせて楽しく見れる短編集の第2弾。 1のラストで見せた展開から進展して、4人での飲み会に変わる。 その中で自身の子供や、会社の仲間などの疑問が酒の肴に。 1ほどにのめりこむ話は少ないが、今回もおつまみの類いはやたらと充実している印象。 そしてラストの話は1同様に進展が見られるエピソードになっています。2023/01/18
おっしー
42
またしてもやられた。この本を読み終わった時に1番に頭に過った感想。前作の満足度の高さがあっただけに今回も期待して読んだけど完璧な出来で嬉しすぎる…。人が死なないミステリーの最高到達点のひとつの形だと個人的に思う。酒と肴と日常の謎。前作とテーマを同じにしながら、2組の夫妻と互いの子供を交えた6人での掛け合いが絶妙な幸福感がある。日常の謎を取り扱ったほっこりモノかと思えば、「ちょっと、揚子江」から幕が開ける本格安楽探偵ミステリーなのがこの作品の根底を支えているのではないかと思う。とにかく面白かった、オススメ。2022/11/12
さくら★もち
31
美味しいお酒とおつまみ、噂話とそこに潜む謎を肴に宅飲みを楽しむ長江たちが帰ってきた!続編の文庫化を待ってたので嬉しい♡前作から時は流れ、長江夫妻と冬木夫妻にはそれぞれ小学生の子どもがいて、持ち込まれる謎も自然と恋愛絡みより子どもやその親に関するものが多めに。長江の冴え渡る推理で人や物事の見え方ががらりと変わる展開、やっぱり好き。ちょっと苦い気持ちになるものもあるけどね。変わらぬ関係の心地良さはそのままに、子どもの世話を焼きつつ親ならではの目線で語らう光景を新鮮に感じることができて楽しかった。2022/11/12
マッちゃま
26
シリーズ第2弾。やっぱ刊行順に読まれる事を強くオススメしますな7作品からなる連作短編集。いや〜今作も非常に面白かった。基本的に友人宅で家飲み→ふとした事から思い出した話題が提供され→その謎を探偵役が解き明かすパターン。まさに定型も定型なんですけれど綺麗にハマるから、其処が実に面白いのです。本書でシリーズは終了なのか?それとも続いてくれるのか?そちらも気になります。いわゆる日常の謎と呑みと肴も魅力的でグルメな要素も最高でサラッと読めるミステリ。「揚子江」と呼ばれて始まる謎解きはホント感嘆するしかありません。2022/09/07