内容説明
大身旗本の娘けいが遊び人遠山金四郎のもとに押しかけて早一年。まるで進展がないことに業を煮やした父親から、けいは「一月以内に女房と認められなければ、他の男との縁談を進める」と言い渡されてしまう。金四郎から王子の滝浴みに誘われ、心を掴む好機とばかりに意気込むが、なぜかそこに火盗改めの姿が。成り行き上、探索に協力することになった二人だが…。
著者等紹介
神楽坂淳[カグラザカアツシ]
1966年、広島県生まれ。小説家として活動する傍ら、漫画原作者としても活躍している。2007年、『大正野球娘。』で小説家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ツン
114
うちの旦那が甘ちゃんで、捕り物に姉が口を出してきます、うちの宿六が十手もちですみません、そしてこの金四郎の妻ですが。最近、神楽坂さんの作品を立て続けに読んでいることに気がついた。ちょっとポップな時代物でおもしろいのだけど、本作は更にマンガっぽくなったような。一途なけいがかわいい。2021/06/19
はつばあば
47
一年一緒に居た金四郎とおけいさんですが・・親にしてみれば大事な娘なのにいつまで愚図愚図してんねん腹立たしいところ。おけいさんも他の婿探しなどされたらと必死になりますわな。それにしても女がお金を握るのは昔から必要なことやったんですね。あの金さんまでが丸っぽヒモ状態ですもん(笑)。それもそうですが、本文中に幕府を信用しているからお金を遣うと。自分が納得できればどんな非常識でも信用する。うん!私今の政府を信用できないからマイナンバーカードも作らない。投資もしない。と、こういう勉強もさせてもらいました(#^^#)2022/11/30
らび
34
次回からは見習いが取れそうですね。父から一か月以内にと期限を切られたおけいさん、ぐいぐい行きます。事件そのものより2人のやり取りがムズムズしますね~坊ちゃんと呼ばれたりろくでなし呼ばわりされたり愛すべき金さんとおけいさん。お似合いの夫婦になりそう。2021/07/01
ゆずぽん
30
金四郎から滝浴みに誘われたけい、いそいそ出かけるとそこに火盗改めの姿が・・・押込み強盗を捕まえるという危ないお話でしたが、この親分がなかなか魅力的でした。金さんも好きなんだよね、けいさんのこと。何を迷っているのかなぁなんて思ったりしながら読了。3巻も面白かった♪2021/09/06
むつこ
29
シリーズ3作目、父親からあとひと月の期限を設けられた主人公・けいの積極的さがかわいいし、照れ屋な金さんはほほえましい、初々しさがイイ。王子にいる押し込み強盗・血煙を捕えるために二人は潜入します。昔の人の涼すずみって、滝に打たれることだったのね、なるほど~。2021/11/23
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