内容説明
秋雨の降りしきる江戸で、不可解な殺しが頻発する。殺されたのは屈強な男ばかり。いずれも針で“盆の窪”を突かれていた。探索の末、ホトケは盗賊“霞の陣五郎”一味だと判明。盗賊同士の仲間割れなのか、それとも…。火付盗賊改めも捕縛に乗り出す中、奉行所の威信を賭け、青柳剣一郎に密命が下された!見えざる下手人の正体とは?剣一郎の眼力が冴える。
著者等紹介
小杉健治[コスギケンジ]
1947年、東京生まれ。83年「原島弁護士の処置」で、オール讀物推理小説新人賞を受賞し作家デビュー。『絆』で日本推理作家協会賞を、『土俵を走る殺意』で吉川英治文学新人賞を受賞する。以降、社会派推理、時代小説などを執筆し、幅広く活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ベルるるる
19
兄がそなたに引き合わせてくれた・・・なんて事を剣一郎が言うなんてがっかり。ただ若く美しい女性に惹かれただけでしょ。剣一郎の揺れる心に多恵も剣之助も気が付いている。いやだな・・・。2016/12/22
夢子
16
今回は、青柳剣一郎も、心を踏み外すこともあるとですね。鬼の捜査一課長も、人間でした。時にはぬくもりもほしいのですね。2024/09/14
nyaboko
8
あんな美人でデキがカミさんがいて、浮気とか!! 兄貴に祟られればいいのに兄貴にバチあてられればいいのに!www という本でした。いやホント、言い訳に使われた兄貴が気の毒でなりませんw2013/02/05
めにい
6
剣一郎初めての惑い?頼られると男って弱いのかね~~。2014/06/10
あかんべ
4
剣一郎のプラトニックラブに兄への後悔の深さを改めて感じる。事件は盗賊目線で最後まで引っ張って行った。何よりおくみの心情は何も触れられていないが、想像してみるとまた別の味わいがある。事件そのものよりそれぞれの気持ちを描いた巻になった。2012/04/06