内容説明
小悪魔・かぐや姫に翻弄される五人の貴公子には歴史上実在のモデルがいた。藤原氏全盛の平安時代に編まれた物語は、時の政権に何を言いたかったのか?
目次
第1章 なぜタイトルが脇役の「竹取の翁」の物語なのか(なぜ脇役の「竹取の翁」の物語なのか;竹の霊性と竹取の翁の立ち位置 ほか)
第2章 恨まれ嫌われる藤原氏とかぐや姫(偽者と見破られた天竺の仏の御名の鉢;くらもちの皇子は謀略好き ほか)
第3章 かぐや姫と中将姫(藤原氏に睨まれるとどうなるのか;酒浸りだった大伴旅人 ほか)
第4章 県犬養三千代とかぐや姫(藤原豊成は藤原らしくない;壬申の乱で天武に加勢した県犬養三千代の夫 ほか)
著者等紹介
関裕二[セキユウジ]
1959年、千葉県生まれ。歴史作家。仏教美術に魅了され、奈良に通い詰めたことをきっかけに、日本古代史を研究。以後古代をテーマに意欲的に執筆活動を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
れみ
77
かぐや姫のモデルや作者や書かれた背景などに古代史(主に飛鳥・奈良時代)の流れと真実(と思われること)を紹介しつつ迫ろう、という本。後半は特に、私は今なんの本を読んでるのかな?と分からなくなるくらいかぐや姫が出てこなかった^^;でも人の名前が難しかったり混乱しそうになるところはありつつも興味深い内容で面白く感じた部分が色々あった。2016/07/31
ぽっぽママ
5
最初は翁にスポットがあたっていて、面白いなと読みました。が。結局藤原氏の話になってから中将姫や県犬養三千代と絡めてきたのははぐらかされたようで未消化な感じがします。2015/12/02
chatnoir
3
結局、他人から見ても、一族の女から見ても藤原家は半端なくあくどい、最低って本なのか(笑)こうゆう古代史の謎系の本は好きなんだけど、UFOとかUMAとか心霊本と変わらない娯楽本。一番関心したのはバスクリンなお話(笑)2015/11/16
akamurasaki
3
竹取物語と奈良時代の政治体制との共通点についていろいろ書かれていて興味深く読み進めていましたが、後半は筆者らしいいつもの関裕二節が展開されていました。光明皇后と県犬養三千代の憂鬱は興味深い。聖武天皇が生まれてすぐ母親に引き離され、何十年も会えなかったことについての考察も共感できました。でも一番おぉっと思ったのは、あとがきの中将湯に関するエピソードでした(笑)。2015/11/07
パックマン
0
かぐや姫の罪についての記述が面白かった。2020/01/06