内容説明
ナショナリズム、歴史修正主義、国語力低下…日本を蝕む「反知性主義」。それに負けない強靱な「知性」を身につけるには?
目次
第1章 日本を席捲する「反知性主義」―安倍政権の漂流
第2章 歴史と反知性主義―ナショナリズムをどうとらえるか
第3章 反知性主義に対抗する「知性」とは?(1)言葉の重要性
第4章 反知性主義に対抗する「知性」とは?(2)反知性主義の存在論と現象論
第5章 どうすれば反知性主義を克服できるか?
第6章 知性を身につけるための実践的読書術
著者等紹介
佐藤優[サトウマサル]
作家・元外務省主任分析官。1960年、東京都生まれ。85年、同志社大学大学院神学研究科修了。外務省に入省し、在ロシア日本国大使館勤務等を経て、国際情報局分析第一課主任分析官として対ロシア外交の最前線で活躍。2002年、背任と偽計業務妨害罪で逮捕・起訴され、09年に執行猶予付有罪確定。13年6月に執行猶予期間満了。『国家の罠』(第59回毎日出版文化賞特別賞)、『自壊する帝国』(第5回新潮ドキュメント賞、大宅壮一ノンフィクション賞)など著作多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
- 評価
京都と医療と人権の本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
242
いつの時代でも反知性的主義にならないように、取り分け政治家は国の行く末を誤る危険性があると思った。中々面白かった。2015/06/21
つねじろう
77
やっぱり佐藤優の顔だね。この顔で知性を語るかとツッコミも入れながら逆に興味を持ちこの迫力で思わず手に取り買ってしまう人が居ると確信しての帯。でも中身は至極まっとうで大変論理的。集団的自衛権、イスラム国、中国ロシアとの外交問題、沖縄問題等タイムリーな話題を反知性主義者とヤンキーの共通点等大変分かりやすく例えながら勉強しない現代人、知性を高める事に努力や敬意を払わない今の日本人に警鐘を鳴らしまくる。それだけでなく反知性主義に負けない方法や知性を身に付ける読書や三カ条の心得まで教えてくれる。とっても親切佐藤優。2015/07/17
ehirano1
66
「スコットランド独立運動」について、本土と沖縄ではここまで見解が異なるのですね。これを柄谷行人の「遊動論」を以って分析する著者も相当なものだと感服しました。「遊動論(柄谷行人)」を読もうと思います。2017/07/15
ehirano1
65
「遊動論 柳田国男と山人(柄谷行人)」を消化することで反知性主義へ対抗できるということで、先述の書の解説がメインなのですが、当方には難解でした。十分に消化しきれていないのでもう一回チャレンジです。2017/04/16
壱萬参仟縁
53
1か月で5刷とは売れている。反知性主義:実証性や客観性を軽視もしくは無視して、自分が欲するように世界を理解する態度(16、146頁)。公明党が連立与党にいなかったら、政府の政治判断で随時、自衛隊の海外派兵を可能にし、戦争ができる閣議決定になっていた可能性が高いという(39頁)。公明党が抑止力? 柄谷行人氏の思想:史的構造を語ると同時に現実についても語る(69頁)。他人の気持ちになって考えることができるようになることが、反知性主義克服の第一歩(78頁)。他者への配慮、思いやりが全ての基本である。2015/10/06