出版社内容情報
【概要】
江戸川乱歩の知られざる名作『目羅博士の不思議な犯罪』から新たな着想を得たオリジナルスピンオフ漫画。オールカラー&電子配信は縦スクロール。春陽堂書店の新コミックシリーズ。
春陽堂書店が擁する「江戸川乱歩文庫」の名作から選りすぐった作品を、気鋭のシナリオ作家、漫画家、映像作家が大幅に翻案したコミックシリーズ。江戸川乱歩のお孫さんである平井憲太郎氏からも全面的なご支持をいただいています。
【あらすじ】
手を汚さない、疑われない「プロバビリティ犯罪」を繰り返す目羅博士。彼が最初に起こした殺人事件とは? 目羅のニヒルな殺人美学に基づく驚くべきトリックの数々が堂々繰り広げられる。そして、目羅をマークする刑事との戦いのゆくえは!? 目羅博士はいかにして目羅博士になったのか。その誕生の謎と彼が新たに巻き起こす犯罪とは!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kokada_jnet
59
2023年12月刊行。江戸川乱歩原案、上野顕太郎原作、山田一喜漫画。春陽堂から「春陽堂コミックス」として乱歩作品のコミカライズが刊行開始していたとのこと。原案の「プロバビリティーの犯罪」の部分をまったく別のストーリーで展開した連作短編集。乱歩らしさも希薄であり、絵柄もストーリーも凡庸で、本当に上野顕太郎がかかわったのか、疑いたくなるレベル。意図的に昭和のB級ホラー漫画のゆるさを狙ったのだろうが、失敗している。目羅という登場人物が博士じゃなくて、丸瀬博士の助手役だしな。こんな本を出されたら、乱歩も泣くぞ。2025/04/01
タキタカンセイ
5
スターリンの大罪についての本のあとに読んだので目羅博士がなんだかとても善いひとのように感じてしまった…。いわゆる完全犯罪ものなんですが、全編に漂うぼんやりとした「霧」のようなものが印象的でした。江戸川乱歩原案で作画は別の人なのですが上けんさんらしいテイストが感じられて面白かったです。 2023/12/31
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