聴衆の誕生―ポスト・モダン時代の音楽文化

聴衆の誕生―ポスト・モダン時代の音楽文化

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  • サイズ B6判/ページ数 249,/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784393934050
  • NDC分類 762.06
  • Cコード C1073

内容説明

いま、音楽界に何が起っているか?クラシックをきくことが最も「オシャレ」な、そんな時代がやってきた…。マス・メディアの誘導と企業の文化戦略による新しい聴取構造の確立。文化のカタログ化がもたらす価値の平板化。クラシックの精神主義の終焉、巨匠の奪神話化が露呈し、「軽やか」な聴衆が大手を振る…。西欧近代に成立した「聴衆」の変質・崩壊へのプロセスを克明に分析しつつ、消費社会において尖鋭化する音楽受容のポスト・モダン的状況を自在に解析。

目次

1 近代的聴衆の成立(序―近代的演奏会の光景;演奏会システムの確立;高級音楽と低俗音楽;神話化される「巨匠」たち;集中的聴取の思想)
近代的聴衆の動揺―1920年代(環境を浸食する「複製」;自動ピアノの饗宴;大衆文化と「前衛」作曲家たち)
3 近代的聴衆の崩壊(カタログ文化の到来;商業主義の抬頭;音楽の大衆化と「精神性」の没落)
4 新しい聴取へ向けて(軽やかな聴衆の誕生;音の復権へ;消費社会の中の「クラシック」)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

加藤

3
現代のクラシックの現場に通じる真面目な聴取を要求する環境がどのような歴史的過程のうえで成立したかについて、学びになった。音楽が芸術たるための理論武装の一環で、ベートーヴェンが「巨匠」として権威を帯びさせられていく様子をあの有名な肖像に読む箇所が面白い。あくまでクラシックの分野についての本だけど、音楽とその聴取態度が時代の変遷により被ってきた変化を大まかにつかめる。2022/06/17

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