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出版社内容情報
全体主義・社会主義を根底的に批判し,自由と民主主義の不変の価値と進むべき道を示したハイエクの代表作。14ヵ国語に翻訳,世界中で〈自由のバイブル〉として読まれた名著。
内容説明
マルクス主義・ケインズ主義を批判し、〈自由〉に基づく壮大な思想大系を築いた20世紀最大の思想家ハイエクの代表作。
目次
第1章 見捨てられた道
第2章 偉大なユートピア
第3章 個人主義と集産主義
第4章 計画の「不可避性」
第5章 計画化と民主主義
第6章 計画化と「法の支配」
第7章 経済統制と全体主義
第8章 誰が、誰を?
第9章 保障と自由
第10章 なぜ最悪の者が指導者となるのか
第11章 真実の終わり
第12章 ナチズムの基礎としての社会主義的
第13章 われわれの中の全体主義者
第14章 物質的条件と道徳的理想
第15章 国際秩序の今後の展望
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
masabi
10
終戦前に書かれドイツ、イタリアで全体主義が生じたのはそれらの国固有の現象ではなくイギリスやアメリカといった自由主義を標榜する国でも起こりうることを警告する。フロムの『自由からの逃走』が社会的な要因により全体主義へ行き着くのに対して、本書では社会主義と経済を完全に統制、管理できるとする理性の傲慢から全体主義へ至るという分析結果となった。2014/09/05
富士さん
6
人間には正しさは捉えられない、だからいろいろな選択肢を保証する自由が最も正しい、とは真理です。著者の清廉な理想に感服すると同時に、自分は自由主義者だったんだなと改めて痛感しました。しかし、著者を賞賛する自称自由主義者どもが、本書を最も価値あるものにしている不可知論を最も軽んじているように思えるのはなぜでしょう。他人の自由を侵す「勝手(レッセフェール)」が自由を殺すと説かれているにもかかわらず、正しさを人に押し付け、自分は守られるべきとのたまう、「自分だけ社会主義者」に成り下がっているのはなぜでしょう。2023/01/19
greenman
5
おそらく、ハイエクという人の思想のエッセンスをほとんど詰め込んだ本。本書が出版された当時は、政治目的のあるパンフレットとして、晩年になるまで、著者は本書から目をそらしていたようだ。だが、彼の自由に対する明晰な分析と、自由の持つ優位性はすでにこの本に描かれている。社会学や経済学には、未だにマルクスの見識だけで分析をしている人が多い。マルクスを読んだのであれば、ぜひハイエクにも挑戦してほしい。2009/11/24
スズツキ
3
サッチャーが標榜したことで有名な経済の代表的書物。スラスラ読めるし、政治学を学ぶなら必読ね。2014/06/11
ひょろ
3
共産主義・ナチズムを集産主義としてまとめ、政府により計画された経済によって国民がいかに不利益を被るかがあますことなく(?)書かれている。FITもそうだが、政府(や第三者機関)によって意図した方向へ成長がなされるべき、という経済政策は成功したように見えても市場のインセンティブを歪めてしまう。役人たちに読んで欲しい。あと内定が欲しい2012/04/20