内容説明
本巻は『宝性論』、および、その読解にあたって必要となった諸術語類の研究、また『宝性論』に基づいて書かれたと思われる諸文献(『無上依経』『仏性論』など)の研究を中心に、種姓(ゴートラ)に関する諸論考を集成し、如来蔵・仏性思想の真髄に迫る。
目次
第1部 『宝性論』研究(『究竟一乗宝性論』の構造と原型;『宝性論』における如来蔵の意義;如来蔵と縁起―『宝性論』を手がかりとして ほか)
第2部 『宝性論』をめぐって(『華厳経・如来性起品』と『宝性論』―とくに‘tathagata‐gotra‐sambhava’(如来性起)という語をめぐって
『無上依経』(*Anuttara´srayasutra)の構造
『無上依経』と『勝天王般若』 ほか)
第3部 種姓論関係(仏教とインド社会―ゴートラgotraの観念をめぐって;GOTRABHUとGOTRABHUMI;GOTRABHUMI覚え書き―特に『般若経』の十地をめぐって ほか)
著者等紹介
高崎直道[タカサキジキドウ]
1926年、東京都生まれ。1950年、東京大学文学部哲学科(印度哲学専攻)を卒業。1954年、インド政府給費留学生としてプーナ大学大学院へ留学。1958年、プーナ大学にてPh.D.を取得。1972年、東京大学にて学位(文学博士)を取得。1975年、学位論文の『如来蔵思想の形成』で恩賜賞、日本学士院賞を受賞。東京大学名誉教授。鶴見大学名誉教授(元学長)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。