内容説明
著者は、陸軍船舶砲兵―輸送船を高射砲などで武装したいわば“船に乗った陸軍”として、広東攻略のバイヤス湾上陸、ノモンハン、マレー半島上陸、ガダルカナル強行輸送、千島各地の転戦など、作戦掩護に参加、辿った総距離は八万キロに達する。その間、乗船三隻の沈没に遭遇、生還した広島で被爆という、まさに“オデッセウスのような戦歴”を経た。本書は、その戦争体験を語り口そのままに再現した。“耳で読む本”。
目次
第1章 召集令状
第2章 入隊生活
第3章 バイヤス湾出動
第4章 ノモンハン派遣
第5章 ノモンハン後記
第6章 太平洋戦争突入の日
第7章 熱田山丸の最期
第8章 綾戸山丸も、波の上丸も
第9章 激戦、ソロモン海域
第10章 北方輸送隊へ転属
第11章 フィリピン教育隊
第12章 上等兵片山の怒り
第13章 原爆、被爆の中の救援活動
第14章 復員