内容説明
帰国子女はなぜ社会問題となるのか。その原因を探るため、彼らが帰国したとき体験するさまざまの違和感―逆カルチュア・ショック―を調査し分析する。そして同じショックが彼らの両親の属するビジネス社会でも発生していることを明らかにする。ここで著者は経済ジャーナリストの立場から、問題を経済と社会の接点で捉え、日本経済が直面する社会の意識変化を伴う「国際化」という大きな枠の中で、帰国子女問題を再検討する。
目次
1 帰国子女は何に「それ」を感じたか
2 大人の世界にも「それ」がある
3 外国で感じた「それ」と比較する
4 「それ」は日本のどこから生まれるか
5 「それ」は肥大化し始めていないか
6 「国際化」とは何だろうか―再び帰国子女問題への視点を交えて
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
印度 洋一郎
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著者は日経新聞の記者。自身も家族帯同で海外特派員を務めた関係で帰国子女問題に関心を持ち、その家族会の一部に行ったアンケートの結果を中心に、帰国子女と日本社会との軋轢について述べた初期の文献。この時点で「学校で周囲に馴染めない」「価値観の違いからいじめに遭った」という、今でも聞きそうな話がクローズアップされている。この結果から、経済紙記者の著者は「日本人は海外に出て行く外向きの国際化が先行しているが、日本国内の国際化は社会の根強い抵抗があり、これは今後国際化が否応なく進む日本経済にとって足かせになる」と結論2024/10/19
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