現代教養文庫<br> 奇妙な論理―だまされやすさの研究

現代教養文庫
奇妙な論理―だまされやすさの研究

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  • サイズ 文庫判/ページ数 288p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784390112888
  • NDC分類 404
  • Cコード C0140

内容説明

科学ブームが生んだ一つの奇妙な結果は、新しい異様な「科学」理論が人びとをとらえたことである。擬似科学は、精神や肉体の健康だけでなく、考古学、地質学、物理学など広い分野にわたっている。すぐれた科学解説書からパズル物まで多彩な作品で知られるガードナーが、擬似科学の実態をエピソードをまじえて物語り、「人間のだまされやすさ」にメスを入れる。

目次

科学の名において―擬似科学と奇人のプロフィル
平たい大地、中空の地究―地球空洞説の周辺
地球をゆるがした怪星たち―聖書の奇跡の「天文学的」裏づけ
くたばれアインシュタイン―相対論の揚足とり
地質学対創世記―進化論への抵抗
憎悪を煽る人びと―人種差別の「科学的」基礎
医療の四大宗派―同種療法、自然療法など
食物のあぶく流行―断食からハウザー食まで
オルゴン理論―オルガスムと宇宙論
ダイアネティックス―出生前記憶と精神治療
ESPとPK―ラインの実験の問題点

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

karatte

19
再読。いかに人間という生き物が錯誤に陥りやすいかを知らしめてくれる戒めの良書であると同時に、サイエントロジーに切り込み、カイロプラクティック(!)にまで疑いのメスを入れようとする、これは未来に向けられた警告の書でもあるのだ。2017/09/04

山口透析鉄

14
後にハヤカワ文庫から再刊されていてそちらは山本弘さんの解説も非常に良いですが、私はこちらの文庫で続編共に読みました。 いわゆる擬似化学や代替医療等のインチキさをきっちり批判的に検証した、名著といって良い本で、しょうもない陰謀論(ただ、陰謀厨と言い切れない諸々もあるのが厄介なのですが)にはまる前に、こういう本を予防接種的に読んで欲しいですね。 ホメオパシー療法の信奉者等も未だにけっこういますが、さすがにちょっと違うんじゃないの?と思いますからね。 義務教育課程くらいに、組み込んで欲しいくらいの本ですね。1992/11/01

Francis

4
10数年ぶりの再読。様々な疑似科学を取り上げた名著。地球空洞説や「衝突する宇宙」あるいは相対性理論への揚げ足取りなんかは可愛いモノだけど、人種差別を科学的に論証しようとしたり、サイエントロジーの教組が提唱したダイアネティックス辺りになると笑ってもいられません。この本は50年以上も前の話だけど、この後も常温核融合やSTAP細胞など、疑似科学はまたもや繰り返される。人類が続く限り疑似科学も終わらない。2015/02/17

jima_1965

4
ニセ科学に関する古典だが、同じものが未だに氾濫しているということから現役本でもあるという事実。

原玉幸子

2
平面地球、健康食品から透視術に至る迄の「似非科学」に関する糾弾書。『フロイト先生のうそ』と同じ様に「あれも嘘、これも嘘」と続くので、原書25章あるうち11章を訳出した文庫版で(全訳だと2冊読むことになるので)良かったです。『サイクリック宇宙論』も似非だったか、と、要らないお節介を思い出しました。(●2017年・秋)2020/02/20

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