出版社内容情報
高野 澄[タカノ キヨシ]
著・文・その他
内容説明
人間の自由というものの重さについて、近代的な日本語によってはじめて明快な説明をつけてくれたのが大杉栄の文章だった。自由とは個々の人間の好みの問題ではなくて、それがなければ人間として生まれた意味がないというほど重要、かつ切羽つまったテーマであることを、言葉と行動でしめしたのも大杉だった。自由の重要性を思い、自由を願うまでなら案穏でいられるが、じっさいに自由になろうとすると国家や社会の壁に衝突する。そういうときに勇気をつけてくれるのは大杉の言葉―「美は乱調にある、階調は偽りだ」なのである。
目次
1 大杉栄の生涯(社会主義の一兵卒;アナキズム―明治社会主義を越えるもの;ボルシェヴィキ派と抗争の日々)
2 大杉栄の思想(美は乱調にある、階調は偽りである;分裂を迫られている日本;芸術は民衆の死活問題)
著者等紹介
高野澄[タカノキヨシ]
1938(昭和13)年、埼玉県に生まれる。同志社大学文学部卒業。立命館大学大学院修了。立命館大学助手を経て、現在、著述業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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