内容説明
社会的困難の克服に向かって!支援活動をしている方たち、研究をしている方たちが、現代社会における新しい絆のあり方を探る緊急本!9つの連続授業。
目次
1時間目 現代の闇と向き合う―自殺・貧困・孤独死の現場から
2時間目 希望のもてる社会をめざして―多重債務と反貧困運動
3時間目 いのちの電話と被災者支援
4時間目 生を肯定できる社会をめざして―貧困問題の現場から
5時間目 DV・暴力の影響と、そこからの歩み
6時間目 突然の別れと悲しみからの再生―犯罪被害の現場から
7時間目 命を問う―ケアされる存在としての人間
8時間目 死への社会学的まなざし
9時間目 新しい絆を求めて―絆と再分配の問題
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
左手爆弾
1
「命と絆」は今や定番のキーワードである。ところが、定番な割に「じゃあ具体的にそれが必要なのはどこ?」と問われると、多くの人は言葉に詰まるか、ありきたりなことを言って誤魔化してしまうのではないだろうか。本書で語られるのはその現場である。そして本書からは、長いことそれぞれの問題に取り組んできた人達だからこそ言える、根源的な意味での「命と絆」を読み取ることができるだろう。個人的に気になったのは、8時間目の社会学的な死の考察。他殺より自殺の方が圧倒的に多いのに、みな自分で自分を殺す可能性については心配しない。2013/01/08
のせなーだ
0
とても心に響く授業を受けた。貧困や介護など、言葉をかみしめながら。これから、さらに手を差し伸べる、ケアする自分でありたいと思う。2017/05/07
戸川 純子
0
1限~9限という表現で、講義式に書かれています。私は、尊敬する宇都宮弁護士の名前が入っていたので図書館で借りてみました。宇都宮弁護士はやはり多重債務の件について担当しています。中でも、「依頼者の代わりに取立てを根気よく追い返していたら、しばらくするとげっそりと生気のなかった依頼者が、ちょっとずつ顔色を取り戻して、心なしかふっくらしてくる」というエピソードが印象的でした。2012/10/29