感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
56
米軍が長崎のキノコ雲を撮影した、カラーの映画フィルム。そのコマからのプリントに始まり、有名なおにぎりを持つ親子の写真。修復前のネガの傷に、かえって生々しさが。広島・長崎それぞれの焼跡と瓦礫。少数ながら遺体の写真もあるが、負傷者の写真から伝わる悲惨さ、痛みをもはるかに超える。戦争がこのような結果をもたらしたことで、核戦争の時代から後戻りできなくなった人間のこれからが問われている。忘れてはいけない。いのちが大切だと叫ばれながら、なぜか逆方向へ向かっていく風潮を何としても止めたい。今こそ平和の大切さを忘れずに。2022/01/07
ちさと
29
8/6午前8:15広島。8/9午前11:20長崎。いっさいの社会的存在や秩序の解体を意味し、人間生活のあらゆる条件を根こそぎ崩壊した原子爆弾。本書は1945年10月頃に撮影された323枚の写真を、解説と共に収録しています。原子野の風景や被害状況は目を瞑るものがありますが、本当の意味で醜悪なのは、写真には映らない放射能。2次放射能によって病のとこに伏せった人35万人。世界には地球上の全てを繰り返し何回でも破壊できるほどの量の核兵器があることと、この本の語るものをぐるぐる先案じした日曜日の午後。2018/12/16
スパミ
3
この本を開くチャンスがあるなら、見るべき記録。忘れてはいけなかった。知っておかなければいけなかった。文字だけでは伝わらないことがこの中にある。2011/07/28