出版社内容情報
20世紀以降のアメリカ文学の面白さを第一線の文学者が伝える、作品を中心に、作家のキャリアを包括的に捉えた作家作品論シリーズの3作目。「無防備で」「めちゃくちゃな」ブコウスキーの自意識あるいは自己のあり方を、作品を、詩、短篇、小説の順に論じながら考察。
内容説明
ブコウスキーのシンプルさの力学を、無防備という観点から検討する。詩、短篇、小説の順に、作品を論じる。
目次
序章 スタイルとしての無防備
第1章 開かれ―ブコウスキーの詩における動物
第2章 遠い間近さ―ブコウスキーの詩における観察の系譜
第3章 無用の人―ブコウスキーの短篇のいくつかの特徴について
第4章 冒険のあとで―『ポスト・オフィス』と仕事
第5章 死から遠く離れて―『ファクトウタム』と失業
第6章 さらされる作家の肖像―『女たち』とパフォーマンス
第7章 奇妙な愛着―『ハム・オン・ライ』と損なわれた身体
第8章 無防備の彼方へ―『ハリウッド』とアルコール
終章 一抹の崇高さ―『パルプ』と作家の倫理
著者等紹介
坂根隆広[サカネタカヒロ]
1981年生まれ、京都府出身。東京大学法学部卒業。同、人文社会系研究科修士課程修了。カリフォルニア大学アーヴァイン校で博士号を取得(Ph.D.)。現在、関西学院大学文学部准教授。専攻はアメリカ文学
諏訪部浩一[スワベコウイチ]
1970年生まれ。上智大学卒業。東京大学大学院修士課程、ニューヨーク州立大学バッファロー校大学院博士課程修了(Ph.D.)。現在、東京大学大学院人文社会系研究科・文学部准教授。著書に『ウィリアム・フォークナーの詩学―一九三〇‐一九三六』(2008年、松柏社、アメリカ学会清水博賞受賞)、『「マルタの鷹」講義』(2012年、研究社、日本推理作家協会賞受賞)、『ノワール文学講義』(2014年、研究社)、『アメリカ小説をさがして』(2017年、松柏社)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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