出版社内容情報
20世紀以降のアメリカ文学の面白さを第一線の文学者が伝える、作品を中心に、作家のキャリアを包括的に捉えた作家作品論シリーズの第2作目は、トマス・ピンチョン。
内容説明
ピンチョンが描き出す越境的彷徨の軌跡。主流派から排除された選びに与れぬ者たちの系譜と、システムに抗う生を論じる。
目次
序章
第1章 有機性の喪失とスペクター―『V.』における拡大する生命なき世界
第2章 国家像を揺さぶる「望まれざる外国人」―『競売ナンバー49の叫び』が示す脅威
第3章 異国での祖国の記憶―『重力の虹』における選びに与れぬ者の系譜
第4章 異人種間の魅惑と反発―『メイスン&ディクスン』に見る植民地的欲望
第5章 哀悼可能な生と哀悼不可能な生―『逆光』、無政府主義、戦争
第6章 帰れない故郷―『ヴァインランド』『LAヴァイス』『ブリーディング・エッジ』
著者等紹介
永野良博[ナガノヨシヒロ]
神奈川県出身。ニューヨーク州立大学バッファロー校大学院博士課程修了(Ph.D.)。アメリカ文学専攻。上智大学短期大学部英語科教授
諏訪部浩一[スワベコウイチ]
1970年生まれ。上智大学卒業。東京大学大学院修士課程、ニューヨーク州立大学バッファロー校大学院博士課程修了(Ph.D.)。現在、東京大学大学院人文社会系研究科・文学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件