内容説明
オサマ・ビンラディン、宅間死刑囚…は「人格障害」である。現代に蔓延する人格障害とは何か?誰も書けなかった心の“暗部”を書きつくす衝撃のノンフィクション。
目次
第1章 宅間死刑囚がもたらした「問題」―精神科医の非常識、差別意識について
第2章 病院と世間の常識・非常識―激増する「心の病」と治療システム最前線
第3章 精神疾患をめぐる「開放」と「閉鎖」の歴史―事件史、「精神分裂病」、教育、制度
第4章 リストカット少女が日本社会に突きつけるもの―その意外な警鐘
第5章 近年の「心の病」―その傾向と対策
第6章 オサマ・ビンラディンは人格障害である―9・11同時多発テロ事件を分析する
著者等紹介
定塚甫[ジョウズカハジメ]
精神科医。定塚メンタルクリニック院長(愛知県西尾市)、JMCストレス医学研究所顧問。昭和48年金沢大学医学部卒業、名古屋市立大学精神医学教室研究員、浜松三方原病院精神科医長、国立豊橋病院神経科・心療内科医長、愛知県立保育大学講師、日本電電公社名古屋中央健康管理所神経科部長、カリフォルニア大学アーヴァイン校客員講師。その間、シカゴ大、ベルン大等で講演。「心と免疫(癌免疫、ウイルス免疫)」「心とアレルギー反応」の関連性の発見について講演。専門は精神神経免疫病理学(心と癌等)、心身総合医学、児童精神医学、アレルギー学、性科学
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感想・レビュー
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gtn
10
宅間守とオサマ・ビンラディンは人格障害であると断定する著者。二人に共通するのは、歓迎されずに生まれ、生育したことであり、それ故の障害だという。その上で、その対処法として、「一生この人格障害と付き合うくらいの心構えが必要」等と無理難題を並べる。つまり、著者は遠回しに矯正不可能と読者に告白している。2019/06/26
S@YOPECO
0
真っ先に思った事。町沢静夫さんの意見とは真っ向から対立するんじゃなかろうか・・・。どちらも正しい気がするけど、どちらも極端な気もするなぁ。人格障害を持った患者を淡々と紹介していく本かと思ったら、読者に疑問を投げかてくる本でした。確かに。人格なんて十人十色。教科書に載っている机上の空論では片づけられない人格ばかりなんだろう。”健常”な人でもね。2011/03/21