内容説明
越中富山の薬売り三百年の歴史になかに、日本経済不況打開の知恵をさぐる。
目次
1 反魂丹売薬の萌芽
2 他国営業の心構えと活動方針
3 販路拡張の知恵
4 藩主の英断と施策
5 売薬人生に賭ける
6 歴史の荒波を乗り越える
7 一枚の古絵図をめぐって
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
田中寛一
15
江戸時代の富山藩が奨励した薬の「返(反)魂丹」。私が子どもの頃は富山の広貫堂から起き薬を持ってきていた。紙風船などももらえ遊んだことも覚えている。その富山の薬売りの歴史を細かく調べまとめられた本だ。諸国に認められることになった経緯についても資料に基づいて考察されている。興味深かった。またその富山の薬は岡山藩にも関係があったというのだから驚きであった。さらに大岡越前との関わりに至っては、さもありなん。単に薬を売るのではなく、人との繋がりを大切にしながら人の役に立つ商売をしていく姿は素晴らしい。2014/07/23