出版社内容情報
Z世代を中心に、コスパならぬ「タイパ」(時間対効果)の追求が当たり前となった。時短とは異なり、「限られた時間でより多く」「手間をかけずに観た(経験した)状態になりたい」という欲求が特徴で、モノやコンテンツをコミュニケーションの“きっかけ”“手段”ととらえているという。背景にはサブスクの普及、動画のショート化などの環境変化と、「時間を無駄にしたくない」「いますぐ詳しく(=オタクに)なりたい」といった意識の変化がある。もはや純粋に消費を楽しむことはできないのか? 一見不合理なタイパ追求の現実を、気鋭の研究者がタイパよく論じる。
内容説明
Z世代を中心に、コスパならぬ「タイパ」(時間対効果)の追求が当たり前となった。時短とは異なり、「限られた時間でより多く」「手間をかけずに観た(経験した)状態になりたい」という欲求が特徴で、モノやコンテンツをコミュニケーションの“きっかけ”“手段”ととらえているという。背景にはサブスクの普及、動画のショート化などの環境変化と、「時間を無駄にしたくない」「いますぐ詳しく(=オタクに)なりたい」といった意識の変化がある。もはや純粋に消費を楽しむことはできないのか?一見不合理なタイパ追求の現実を、気鋭の研究者がタイパよく論じる。
目次
第1章 タイパの正体(「コスパがいい」と感じる3つのパターン;コスパは主観である ほか)
第2章 「消費」されるコンテンツ(動画サブスクの圧倒的コンテンツ量;タイパを追求しやすく進化したプラットフォーム ほか)
第3章 Z世代の「欲望」を読み解く(「4割以上」が事前にネタバレを踏む;映画館はタイパが悪い ほか)
第4章 タイパ化するマーケット(マクドナルド化する社会;タイパはかつて「時短」だった ほか)
第5章 タイパ追求の果てに(必要不可欠な消費;タイパの「合理性」を実現させているもの ほか)
著者等紹介
廣瀬涼[ヒロセリョウ]
本来の表記は廣〓涼。ニッセイ基礎研究所生活研究部研究員。大学院博士課程を経て2019年、ニッセイ基礎研究所に入社。専門は現代消費文化論。「オタクの消費」を主なテーマとし、一〇年以上にわたってオタクの消費欲求の源泉を研究している。昨今は自身の経歴を活かして若者(Z世代)の消費文化についても研究を行い、講演や各種メディアで発表している。NHK『おはよう日本』、テレビ朝日『羽鳥慎一モーニングショー』、TBSテレビ『マツコの知らない世界』などで若者のオタク文化について制作協力(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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