内容説明
日本男子マラソンの長期低迷傾向に歯止めをかけるべく、神奈川県知事の号令のもと新設された「東海道マラソン」。県庁職員の音無は日本陸上界の至宝・山城悟のペースメーカー役に、孤独なランナー・甲本剛を起用する。果たして世界最高記録達成はなるか。数多の人間の欲望と情熱を乗せたレースは、まさかの展開に―。箱根駅伝を描いた『チーム』の続編。
著者等紹介
堂場瞬一[ドウバシュンイチ]
1963年生まれ。青山学院大学国際政治経済学部卒業。2000年『8年』で第13回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。警察小説とスポーツ小説の両ジャンルを軸に、意欲的に多数の作品を発表している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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W-G
585
『チーム』が序盤ですぐにレースがスタートするのに対して、物語の設定上、こちらはレースの開始が後半に。その分若干、前半の山城がレースに出る出ないのくだりがくどく感じる事もあったが、それでも面白い中で浦が登場して一段ギアアップし、吉池監督と甲本の邂逅で一気に熱くなってそのままレーススタート。レース中はとてものめりこめるが、20キロ以上走って水を一口飲んだだけで身体が軽くなる感覚というのは未知の領域すぎて全くわからない。ただ、このラストは『チーム2』が出ていない当時に読んでいたら怒っていたかも。2017/11/07
しんごろ
338
『チーム』の続編!新設のマラソン大会で、日本人に世界新記録を狙わせる話!まずは世界新記録を狙わせるために、コース設定をはじめとして、ここまでするのかと感心。音無の働きぶりに感心しますが、裏方の話のせいか、ついつい読んでて、ダレてしまいました(^^;)やはりレースでの山城とペースメーカーの甲本に感情移入しちゃいます。レースが始まると読むスピードが一気にヒート!山城、甲本どっちも頑張れ!と応援しながら読みました(^^)『チーム』の続編なのに山城しか登場しないのと思ったら、登場してきましたね(^^)2016/08/31
yoshida
261
【堂場瞬一祭り】神奈川県知事の肝煎り企画の東海道マラソン。狙いは一つ。スピードコースを作り、日本人男子マラソン選手による世界新記録の樹立。特命を受けた県職員の音無は奔走する。コースを作り、ペースメーカーに甲本を破格の条件で起用。目玉となるランナーは日本男子陸上界の至宝となった山城。学連選抜の仲間である浦、吉池監督の力により山城はレースに渋々ながら出る。そこで待っていたのは、まさかの甲本と山城のデットヒートだった。そこで終わるのかというラスト。実力があるも燻る甲本が自分の殻を破る場面に人間の可能性を感じた。2015/12/28
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
229
日本人が世界記録を作る……神奈川県知事の号令一下、前代未聞の計画がスタートした。その目的で新設された『東海道マラソン』成功の鍵は三つ。究極の高速コースの設計。理想のペースメーカーの確保。そして最高のランナーの招聘だ。箱根駅伝経験者という理由で全責任を背負わされた公務員・音無、所属チームが解散し崖っぷちのランナー・甲本、唯我独尊の天才ランナー・山城の三人を軸にドラマが展開する。甲本と音無がまとう哀愁とは対照的に、徹底的に孤高を貫く山城。彼のクールな仮面が剥がれた時、物語は蒼い焔を放ち息詰まるラストシーンへ。2016/07/27
こうじ
219
⭐️⭐️⭐️⭐️4/5 面白かった(*^_^*)今度はフルマラソン!そしてペースメーカを始めて知ったよ。今度、テレビでマラソンがあった時、捜してみよう^_^主人公はいい味だしてるね!その主人公の周りの人達が優しい!だから、今回ペースメーカを応援してしまった。ラストも良かった。心残りはチーム2を少し読んだ事!^_^;次はチーム2突っ走るぞぉ〜2016/04/11