内容説明
仕事で大学病院を訪れた上原尚哉は、高校時代の同級生で外科医の久住廉と再会する。久住とは、かつて心を通わせながらも尚哉が裏切り、別れた相手だった。当初は屈託なく接してきた久住だが、二人きりになると態度を豹変させ、脅すように「身体を差し出せ」と償いを求めてきた。別れてからも久住を想い続けていた尚哉は、心を痛ませながら応じるが…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
このん
27
(2014年9月23日3863)遠い昔に読んで凄くお気に入りの本。夏コミで可南さんが「書き下ろし付きの新装版が出ますので是非読んで下さい」と言って下さいました。尚哉と久住の再会ものなんだけど、別れなければならなかった理由も辛いし、再会後の久住の尚哉に対する態度、それを甘んじて受ける尚哉の気持ちも辛い。漸く本当の事も分かりお互いの気持ちを確認するが、尚哉の家族の問題も色々あって久住との関係が思う様には進まない。でも久住と一緒に居たい気持ちが全てで漸く幸せになれた。泣けた。久住視点のお話は愛が溢れてる。2014/09/23
諏訪 聖
23
最近新書版を再読したばかりなのでサラリと読むつもりがやはり引き込まれてしまった。書き下ろしは攻め視点の回想含んだ甘いお話。2014/09/20
tanya
15
新書版読んでたのに楽しめた。やっぱり読み始めると途中で止まれなく一気に読み終えました。夜のプールがよかったなぁ〜と。書き下ろしの方は受のウダウダが長かった。最初の方はいまいちだった攻様が次第にいい男になるのがよかったです。2014/09/25
はなちゃん
14
何だか甘口のものが読みたくて、積読本から見つけてきました。確かに甘口でしたが、涙混じりの切ない甘さ。再会した当初はともかく、包容力のある久住はとても素敵でした。9年も家族のために辛い目にあったのに、まだ彼を縛る家族に正直イライラしましたが、幸せそうな彼らを見れて良かったです。上原はきっと牧場で働くのかと思ったよ。きっと、そのうちそうなるよね、うん。(2022年積読崩し16冊目)2022/09/05
たべもも
14
★★★★☆。初作家さん。軽い話ばかり選んでいたので、久々のしっとりしたシリアス調のお話に難儀しましたが、苦しいけど愛情も深くて感動しました。2014/09/20