内容説明
「ほんとのあたしを知っても、嫌いにならないでね」。明るく振る舞う少女を蝕む家庭の秘密。平穏な日々を望む新任高校教師の心に飛び込んできたこの女生徒によって、純粋すぎる二人の関係は、運命に引きずられるかのように変貌を遂げていく。究極の愛の形を描き続ける野島作品の傑作。同名新作ドラマの隠された真実もここに―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
46
昔見たテレビドラマのノベライズかと思って読んだら全然別の話だった。すぐ読めてきっとすぐ忘れる。2014/09/15
maimai
30
とある高校の生物教師となった羽村隆夫、そして生徒の二宮繭。複雑な背景を持った二人を取り巻く恋愛を綴った小説です。レイプ、近親相関、イジメ、ドラッグと壮絶な展開に呆気にとられました。その中で浮かび上がったのは運命に負けず健気に浮かぶ少女の姿、亡き妻を忘れることができない夫の姿、もう一度夢を追いかけようとする男の姿。作中の言葉「 全てを失ったときに本当の自分が見えてくる」。ラストシーンには世間から追われ何もかも失った男と女が愛し合う姿がありました。2016/05/03
ネコタ
28
懐かしい!テレビドラマでの真田広之、桜井幸子、赤井英和、京本政樹や主題歌の森田童子「ぼくたちの失敗」が思い出される。どうしても気になる最後は、一番有力と思われる「心中説」を支持します。2017/08/27
あや
11
私が大好きなドラマ「高校教師」の原作。5年前に深夜の再放送で見て衝撃を受けて以来、何度もYouTubeで見返している。笑 私も先生に恋愛感情を抱いたことがあるから、かなり感情移入した。でも、繭に流されて関係を持ってしまう羽村先生は幼いなぁと批判的に思う面もある。卒業してからなら心置きなく交際できるのに…。近頃の教師は社会的モラルを知らない人が多い」と宮原先生が言っていたが、羽村先生もまさにそうだと思う。 原作ではドラマと違う描写が出てきて、違いを見つけるのが楽しかった。またテレビで放送してほしい…。!2025/06/07
そら。
7
主題歌「ぼくたちの失敗」を唄っていた森田童子さんが先日お亡くなりになった。とても印象に残っている昔のドラマの本。CDをレンタルしてリピートしながら読んでみた。 女子校で働く事になった羽村先生と先生に対してまっすぐな愛情を抱く繭。 恩師と婚約者の裏切りで傷つく羽村。父親からの異常な愛情により深い闇を抱えていた繭。健気な繭に惹かれていくが教師と生徒の禁断の愛。社会的なモラル、葛藤、そして逃亡。 最後までいじらしい繭。純愛。 ラストは色々な説がるけどどうだったんだろうなぁ。2018/07/12
-
- 和書
- 大恐慌!