内容説明
賭博小説の金字塔とされる阿佐田哲也の麻雀小説群から、著者自らが生前に編んだ傑作集。チンチロリンに賭け麻雀。戦後20年代の上野・銀座の盛り場を舞台に、坊や哲、ドサ健、上州虎、出目徳がゾクゾクするほどの勝負を繰り広げる名作「麻雀放浪記 青春篇」はじめ、「雀豪列伝」シリーズから9篇、氏が愛した短篇7本を収録。
著者等紹介
阿佐田哲也[アサダテツヤ]
本名・色川武大、昭和4(1929)年、東京に生まれる。東京市立第三中学校中退。36年に「黒い布」で中央公論新人賞、52年に「怪しい来客簿」で泉鏡花文学賞、53年に「離婚」で直木賞、57年に「百」で川端康成文学賞、平成元年に「狂人日記」で読売文学賞をそれぞれ受賞。阿佐田哲也の筆名では「麻雀放浪記」など著書多数。平成元年4月死去
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
goro@一箱古本市5/5
50
「麻雀放浪記・青春篇」を含んで自選の短編と合わせた豪華本。やはり出色は青春篇のドサ健、女衒の達、上州虎に出目徳。店の権利書から恋人まで賭けて終戦直後とはいえ狂気のような世界で生きるばくち打ちの面々。その中で成長する坊や哲。どこまでがフィクションか分からないのは短編に収められた登場人物を考えると本当に居たのだと思う。生きるすべを麻雀に求めて取り込まれた男たちの末路は哀しくもあるが、そんな時代から現在のMリーガー達の活躍を先生は空の上から喜んでいるかな。2022/10/26
GAKU
48
『麻雀放浪記 青春篇』と『雀豪列伝シリーズ』から9篇を収録した、阿佐田哲也さんの読み応えのある作品集。特に『麻雀放浪記』は多くの著名人の方々も絶賛している通り、ピカレスクロマン小説の傑作ですね。これを機に続編も続けて再読しようと思っております。『雀豪列伝シリーズ』も一癖も二癖もあるプロのギャンブラー達が登場。両作品とも過去何度か読んではいますが、何度読んでも楽しめます。久しぶりに阿佐田作品を堪能しました。 2023/02/15
hiroumononasi
1
かねてから読みたいと思っていた本。感想は… あまりピンと来なかった。結局積み込みとかイカサマありきの話じゃん。それよりは時代の雰囲気や雀士の生き様がヒリヒリするようで興味深かった。好きかと言われると全然なのだけど。2021/03/17
三条京阪
1
「これがとられたら、俺ァ飢え死だ。面白ねえ!博打はこれだから面白え。死ぬも生きるもサイの目ひとつ、どうせなら、こんなふうに簡単に死にてえものさ!」2020/05/26
uburoi
1
阿佐田哲也=色川武大がこの世を去ってどれくらいの月日が経つのか。時代は変われど阿佐田の小説のうまさは普遍だ。麻雀放浪記第1部はともかく他の自選作品もほとんど読んでいるはずとおもったが案外に全く覚えていない内容で、どうも初読らしい。これだけうまい小説が書ける作家、めったにいないしまだまだ読み尽くしていない作品もあるので、これからも大分楽しめそうだ。無論再読三読にも耐えうることも保証できる。2014/07/06
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