太郎が恋をする頃までには…

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  • サイズ B6判/ページ数 332p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784344015760
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

五十嵐今日子、42歳。元亜細亜テレビの看板キャスターであり、新聞記者に転身後も“ラブ&ヒューマン”をテーマに第一線で活躍を続ける、シングル女性のトップランナーである。“お転婆”“じゃじゃ馬”“生意気女”、絶対結婚しないと思われていた今日子が、突然結婚した。しかも、バブルの申し子のような彼女が選んだお相手は、離婚歴ありの猿まわし師、海地ハジメ―。取材がきっかけで出逢った二人は、一見華やかな人生を送っているかに見えるその奥底に、互いに強烈な淋しさを感じとる。連日、今日子の元に押しかけて、プロポーズを繰り返すハジメ。違和感と反発を覚えながら、やがてハジメの人間としての強さ、優しさ、そして底知れぬ哀しさに強く惹かれていく今日子。そんなある夜、ハジメは「俺の…俺の家族の歴史を聞いてくれないか?」と口にする。そして彼はゆっくりと、自分と、自分の家族を縛る事実について語り始めた…。

著者等紹介

栗原美和子[クリハラミワコ]
福岡県生まれ。フジテレビ・プロデューサー。1987年フジテレビ入社。辣腕プロデューサーとして数々のヒットドラマを生み出す傍ら、脚本・小説・エッセイ等、執筆活動も精力的に行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ジョニーウォーカー

13
彼女がこの作品をノンフィクションでなくあえて私小説として書いたことに賛否両論あるようだが、個人的にはどちらでもよかった。被差別部落出身者との結婚がもたらした知られざる苦悩、相手をいくら愛していても家族や親類に危害がおよぶというやりきれない現実、日本人の心にいまだ根深く残るどうしようもない感情は、痛いほど伝わってきたからだ。それに結末はどうあれ、すべては表紙の写真が物語ってくれているとも思う。二人とも本当にいい顔をしている。読み終わったあと、なぜか大切な人に会いたくなった、悲しくも愛しい物語。2009/10/20

パンダプー

10
図書館で借りて単行本で再読。前に読んだ感想はもう少し掘り下げろ的な事書いてたけど、今読むとドキュメントではないから、これで良い気がした。あ、40過ぎて、パパとかママとか言ってるのは馴染めないけどー。2018/07/23

momo

6
レシピ本からは想像できなかった。他の人よりも優位に立ちたいという本能があるかぎり差別はなくならないんだろうなぁ。転勤して「差別をなくそう」の文字をあちらこちらで見かけるようになり、こういう差別があることを意識せざるをえなくなった。でもあからさまに口にしてはいけないらしいことは何となくわかる、それが怖さにつながっている。この勇気ある本で怖さが少し減りました。2015/02/07

鈴木双葉(全日本目が死んでる団団長)

6
部落差別がどうこう、というより、主人公(≒作者?)の自分大好きっぷりの方がよほど印象に残るのは、私が根性悪い読み方をしているせいでしょうか?2009/07/04

エミちん

4
コレ、部落問題を理解している人間が書いた小説なのかしら?自分大好き人間の告白本(一部妄想?)かと思いました。 自分の都合の良いようにしか物事を解釈出来ない主人公。差別はナンセンスと言っている自分自身が差別していることに気付いていない主人公。もしかして筆者自身が気付いていないのでは?と危惧してしまいました。。。2012/02/01

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