感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
桜絵
1
西播というのは、兵庫県南西部にある旧播磨国の西部を指す。作者の春名忠成氏は現在の佐用町の商人で、様々な噂などを蒐集していた。西播怪談実記は8巻にも及ぶ怪談集で、本書はその現代語訳と解説からなる。 西播は姫路以外全体的に田舎なので、やはり動物霊や自然現象の話が多い。思わず怖いと思うものから、それって怪談?と思うものまで幅広い。地名や人名が具体的に出てくるのは、解説通り春名氏が研究者だったという面が大きいと思う。2024/09/10
あにこ
0
江戸中期の材木商(でありながら当時一流の知識人でもあった)春名忠成が、自ら見聞きした地元の不思議話をコツコツとまとめたという『西播怪談実記』。“良い意味”で創作性が乏しく、そのほとんどは素朴なエピソードである。この点が『実記』を一級の歴史資料たらしめているわけだが、読み物としても個人的には十分面白いと思う。大きな歴史には残らないこうした様々なエピソードを、私も自らの手で、記録していきたい強い衝動にかられる。2015/08/17
gollum
0
神戸の垂水図書館で借りて読了。叙述は今昔・宇治スタイルだが、さりげなく播州の名所ガイドブックになっているところが面白い。2011/04/05
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- 和書
- アメリカの中の日本