目次
1 フュージョン炉の基本
2 フュージョン炉に関するよくある疑問と回答
3 磁場方式フュージョン炉
4 資源量と燃料増殖の仕組み
5 ITER計画の進捗と目標
6 イノベーションの歴史と期待
7 磁場フュージョン炉の概念設計と経済性
8 慣性(レーザー)方式フュージョン
9 ベンチャーによる早期実用化の実情
10 実用化に向けた開発計画
11 今後に向けての提言
著者等紹介
岡野邦彦[オカノクニヒコ]
1953年東京生まれ。東京大学工学部原子力工学科卒業。東京大学大学院工学系研究科 博士課程修了、工学博士。株式会社東芝R&Dセンター、電力中央研究所、国際核融合エネルギー研究センター(副事業長)、慶應義塾大学理工学部機械工学科(教授)を経て、現職は株式会社ODAC取締役。プラズマ物理を基盤に、炉工学まで広く含めた核融合炉の概念設計の研究を続けてきた。YouTubeでも核融合の一般向け解説を多数公開している。文部科学省 核融合科学技術委員会委員、同核融合開発戦略タスクフォース主査などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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夜道
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こちらも今年出た核融合の入門書。タイトル通り、特に核融合炉に力点がおかれており、ここまでの設計・開発で生まれたイノベーションや、今後乗り越えるべき課題がよくまとまっている。最前線で研究してきた著者がこれまでの経験を活かして書かれた単著であり、歴史や今後の展望、特に炉設計やフュージョン反応の選択に対する見解・思いが伝わってくる、とてもよい本だった。安定した発電という最終目的まで考えると、一企業、ましてや一個人がいきなりどうにかできるものじゃない、国家および国家間事業だなというのがよく分かる。2025/10/07
伊達者
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核融合が急速に進化していて日本の企業がMIT系のベンチャーに投資というニュースを読んで調子に乗って買って読んだ。当然難しい。何となくというレベル以下で読了。結論的にはITERを推進する日本としては、着実にITERを完成させつつ日本独自で原型炉を設計・建設せよというのが著者の考え。日本と中国と欧州が技術レベル度はトップにいるが中国が先頭に立ちつつあるという認識のようだ。MIT系のベンチャーについては発電まではできるがその後の商業炉に向けては難しかろうと。私の生きているうちはあまり進化しないようだ。2025/09/17
株式会社 コロナ社
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コロナ社読者モニターレビュー全文へのリンク https://www.coronasha.co.jp/np/resrcs/review.html?goods_id=8708 一部抜粋 また個人的に、一貫して実用化の観点から書かれている点も嬉しかったです。初めて触れる分野の書籍を読むと、解説が詳細すぎて覚えるべきことが膨大だったり、中々核心にたどり着けなかったりといったことが往々にしてあります。しかし本書ではそのようなことは無く、冒頭からその仕組みについて述べられています。 …2025/05/15
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