内容説明
炎が焼いたのは、命だけではなかった―。1973年から現代につながるアメリカLGBTQ+の歴史。「ストーンウォールの反乱」をきっかけに、ゲイ解放運動の機運が高まる中―。1973年6月24日午後8時、ゲイ・バーでの日曜恒例ビール・パーティーの最中、階下の階段に火が放たれた。その発火原因は現在に至るまで「不明」…。真相解明に挑んだ一人の若きジャーナリスト。証言と取材が浮かび上がらせるのは、過激な反ゲイ運動とエイズ禍にさらされながらも、差別と無関心に抗い続けたゲイたちの団結だった。「トランプ2.0」のバックラッシュが吹き荒れる今、消されてはならない歴史を、いまこそ語り継ぐ。ゲイ解放運動からLGBTQ+運動へ。エドガー賞犯罪実話部門受賞。
目次
第一部 炎(男同士の絆 一九七三年六月二十四日;日曜礼拝 その日の午後;ゲイ解放運動 日曜日の夕方 ほか)
第二部 灰(混乱の中で 一九七三年六月二十四日―宵;助けを呼ぶ電話 一九七三年六月二十四日―深夜;ゲイ解放運動の到来 一九七三年六月二十五日 月曜日―朝 ほか)
第三部 レガシー(公式見解 一九七三年七月‐九月;転落 一九七三年九月‐一九七四年十一月;立ち上がる人々 一九七四年十一月‐一九七九年 ほか)
著者等紹介
フィーゼラー,ロバート・W.[フィーゼラー,ロバートW.] [Fieseler,Robert W.]
ジャーナリスト兼作家。コロンビア大学大学院ジャーナリズム学科を首席で卒業。ピューリッツァー賞トラベリング・フェローシップを受賞。社会から取り残された人々やLGBTQ+の平等をテーマに、各種媒体を通じて一貫した発信を続けている。2019年にはNLGJA(LGBTQ+ジャーナリスト協会)の年間最優秀ジャーナリスト賞を受賞。また、1973年に起きた〈アップステアーズ・ラウンジ〉火災に対する市の無関心な対応について、ニューオーリンズ市議会に謝罪決議を可決させた活動家としても知られる。『焚殺 歴史の闇に隠されたあるゲイ・クラブの悲劇』(原書2018年)は作家としてのデビュー作であり、2019年度アメリカ探偵作家クラブ賞(通称エドガー賞)犯罪実話部門を受賞
柿沼瑛子[カキヌマエイコ]
翻訳家。早稲田大学第一文学部卒業
西本理恵子[ニシモトリエコ]
翻訳家。津田塾大学国際関係学科卒業。会社員を経て出版翻訳業
北丸雄二[キタマルユウジ]
ジャーナリスト、作家。東京新聞(中日新聞社)ニューヨーク支局長を経て独立。在ニューヨーク25年、2018年から拠点を日本に移して活動。日米の政治・社会・文学評論のほか、英米文学の翻訳も手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 和書
- 新宿、わたしの解放区



