出版社内容情報
時代も場所もまったく異なる文学作品たちをつなぐテーマは〈12か月〉――12か月のうちの〈1月〉をテーマに古今東西の小説・詩歌・随筆を集めたアンソロジー。四季をあじわい、あの作品といま同じ季節を生きるよろこびをつくる本。
シリーズ全12巻。
装丁:岡本洋平(岡本デザイン室)
【編者紹介】
西崎憲
翻訳家、作家、アンソロジスト。訳書にコッパード『郵便局と蛇』、『ヘミングウェイ短篇集』、『青と緑 ヴァージニア・ウルフ短篇集』など。著書に第十四回ファンタジーノベル大賞受賞作『世界の果ての庭』、『蕃東国年代記』『未知の鳥類がやってくるまで』『全ロック史』『本の幽霊』など。フラワーしげる名義で歌集『ビットとデシベル』『世界学校』。電子書籍や音楽のレーベル〈惑星と口笛〉主宰。音楽家でもある。
内容説明
〈ひと月〉をテーマに古今東西の文学作品を集めた12か月のアンソロジー。
著者等紹介
西崎憲[ニシザキケン]
翻訳家、作家、アンソロジスト。著書に第十四回ファンタジーノベル大賞受賞作『世界の果ての庭』など。フラワーしげる名義で歌集『ビットとデシベル』『世界学校』。電子書籍や音楽のレーベル〈惑星と口笛〉主宰。音楽家でもある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
54
一月といえば一年の始まり。というわけで本書ではほとんどの作品が元日を舞台としている。そのためかシリーズ他の本と比べ、日本人作家の手による作品、特に随筆の割合が高いように感じた。そのせいか読んでいるとあの正月独特の空気、しんと張りつめたようでどことなく浮ついたような空気感が蘇ってくるよう。どれも読みごたえがあるが、ファンなせいもあって百閒やタルホは別格かな。あと荷風や鏑木清方が描く日本の原風景的な正月もいいけど、海外で迎える新年を描いた作品も独特の情緒があって良き。他の月よりシリーズの特徴が出てました。2026/01/23
tonpie
37
「12か月の本」を買い揃えることにした。勿論この「1月の本」は1月中にしか読まないことにして、それも通読を義務付けず、適当に読んで、個人的に面白かった作品名だけ、ここに記載しておく。そうして1年後にまたこの本を手に取る時の参考にしたい。個人編集の月別アンソロジーだが、1年通せばそこそこ長大なものになる。何年後に全部読み切れるか分からないが、こういうルーズで贅沢な読み方をしたくなった。読んで面白かったのは以下。獅子文六「初春米搗男」、佐々木邦「一年の計」、内田百閒「一本七*」、永井荷風「一月一日」、↓2026/01/30
ワッピー
32
昨年から刊行が始まったアンソロジー「12か月の本」を今年から読むために購入。西崎憲氏による古今東西の各月にまつわる作品を毎日1つづず読んでほぼ1か月楽しめます。特に造本はしっかりしていて本として手に取ることが「快」であることもすばらしい。1月は書影の通り朱に近い鮮やかな赤で年初のめでたさを示しているかのよう。宇野千代の静かな「雪の正月」に始まり、かつての正月の風物詩が甦ります。向田邦子のペルー・リマの正月風景を描いた「兎と亀」、稲垣足穂の「第三半球物語」の天体嗜好もまた懐かしい。次は2月に進みます。2026/01/21
paluko
8
日本の作品で一月というとやはり「お正月」。手持ちもないのに屠蘇機嫌で遊郭に繰り込む『初春米搗き男』、元旦を機に禁酒の誓いを立てた筈が、年始の挨拶に回った先で…という『一年の計』、戦時下にあっても晩酌は忘れられない『一本七勺』と紙面に漂う酒の香に食傷気味になったところに、日本酒と米の飯ほど嫌いなものは無い、という不思議な日本人の身の上が語られる『一月一日』で冷水を浴びせられる心地よさ!向田邦子『兎と亀』でアマゾンでの飛行機の墜落事故が語られているが、四年後に当人が飛行機事故で亡くなっている暗合に慄然とする。2026/01/07
水蛇
6
年末年始の旅先、静かな大聖堂でひとを待つあいだに読んでたら坂口安吾「囲碁修行」で何回もきゃはって笑っちゃって大変だった。安吾いうところの「愛すべき人物」たちがしょうもないおじさんの集いすぎる。囲碁は弱いし往生際は悪いし気は利かないしすぐ拗ねるしあまつさえ仲間割れで家出とか…漱石の「自転車日記」くらい笑った。こういうの大好き。声を殺して大聖堂を出たので知らないご夫婦に「そのきれいな本はずいぶんおもしろいみたいですね」って声をかけられて「日本の有名な作家とおじさんたちがボードゲームで揉める話です」って言ったら2026/01/05
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