感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
25
トライバルタトゥーの進化ものとして、アートを楽しむ一冊です。タトゥーアーティストの大胆な線が素敵。アイヌの人たちを始め日本にも鯨面とよばれた刺青の文化があったので、すんなりタイトルは頭に入りますが、考古学を楽しみたかった人にはちょっと肩透かしかもなあ。人工皮膚に彫ってもらったデザインが素晴らしく、これは今後コレクションとして広まりそうだな…と思いました。2020/08/29
宇宙猫
17
★★★ 縄文時代にタトゥーはあったのか、縄文とタトゥーの関係、縄文と海外の文様・タトゥーとの関係を調べ妄想的に理論を打ち立てている。読み物としては面白いけど、ちょっと強引。文化的アイデンティティの象徴としてタトゥーがブームとなっているというのは興味深い。2020/07/14
manabukimoto
4
縄文時代を特徴付ける力強い「縄文」模様。土偶に見出されるそれらの文様から、縄文人もタトゥーを施していたのではないか?という見立てから展開される比較文化論。 土偶にせよ、火焔式土器にせよ、人が人を見立てて創ったのだとしたら、その文様が人に刻まれていても不思議はない。 ポリネシアなどのタトゥー文化や、現代における世界的なタトゥーの隆盛。岡本太郎の縄文土器の美術的再定義の話など、何もかも興味深い。 職員のタトゥーの有無を調査した市長がかつていた。無知のなせる所業。 タトゥーへの愛といにしえへの想いを馳せる一冊。2020/06/02
四不人
2
面白い。結局縄文人のタトゥーは確証できないが、そこがいい。そこを無理押しするのではなく、そこに根ざした新しいアートを創成するという姿勢がとてもいい。知らないことが沢山載っていて大変楽しい。タトゥーに興味が湧くが、まだ敷居が高いなあ。簡単には変更できないというのが良くも悪くも大変。2023/10/20