出版社内容情報
谷崎潤一郎、久生十蘭、岡本かの子、円地文子を収録。幻花の物語。湖の畔に建つ不可思議な別荘……その美しい奴隷たちが主人の奇妙な生活を語り出す「天鵞絨の夢」。メデューズ号の残酷悲惨な事件を描いたノンフィクション・ノベル「海難記」。美貌の兄弟の心中を主題にした耽美的物語「過去世」。宙に浮かぶ三島由紀夫の首と著者が対話を交わす「冬の旅」。他全34編。幻花の物語。
谷崎潤一郎[ タニザキジュンイチロウ ]
久生十蘭[ヒサオジュウラン]
岡本かの子[オカモトカノコ]
円地文子[ エンチフミコ ]
松山俊太郎[マツヤマシュンタロウ]
橋本治[ハシモトオサム]
堀切直人[ ホリキリナオト ]
須永朝彦[ スナガアサヒコ ]
内容説明
湖の畔に建つ不可思議な別荘…その美しい奴隷たちが主人の奇妙な生活を語り出す「天鵞絨の夢」。メデューズ号の残酷悲惨な事件を描いたノンフィクション・ノベル「海難記」。美貌の兄弟の心中を主題にした耽美的物語「過去世」。宙に浮かぶ三島由紀夫の首と著者が対話を交わす「冬の旅」。他全34編。
著者等紹介
松山俊太郎[マツヤマシュンタロウ]
1930年生れ。2014年没。インド学研究家
橋本治[ハシモトオサム]
1948年生れ。作家
堀切直人[ホリキリナオト]
1948年生れ。文芸評論家
須永朝彦[スナガアサヒコ]
1946年生れ。歌人・作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
22
『日本幻想文学集成』第三巻は「幻花の物語」として、谷崎潤一郎、久生十蘭、岡本かの子、円地文子を収録している。谷崎は、とても不思議な感触の作品ばかりだ。読者を翻弄し、散々振り回したあげく、最後には煙に巻く。それでいて、どこか周到さも伺えるのが不思議なのだ。歴史や史実から物語を(いや、イマジネーションを)膨らます久生十蘭も、どこかそんな印象を受ける。一転、岡本かの子の感触はまるで違うのだ。微笑に見惚れ、無防備に近付いてみると、いきなり短剣で胸を突かれる、そんな油断ならなさがある。(つづく)2016/12/28
かわうそ
7
岡本かの子の作品の直後にかの子ディス満載の「かの子変相」が並ぶ構成に苦笑しつつ、奔放でありながら妖しいキャラクターや周囲との関係性など自らが幻想小説の主人公のような作家・岡本かの子に非常に興味を惹かれた。2017/05/28
gerogeC
3
谷崎『夢の浮橋』、読んでいて思わず叫び出しそうになるほど素晴らしかった。繰り返し読んで行きたい。そこまでには及ばないけれど円地文子『猫の草子』も興奮するような話ではないのに、冷たいものが流れるような怖ろしさにそそのかされてかぶりつきで読んでしまう。2022/01/26
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