内容説明
衣装は頭のてっぺんからつま先までまっ黒くろ、職業は子どもをおどかすこと、そんなフーさん(実は魔法使い?それともオバケ?)のまわりには、ひと騒動おこらない日はありません。でも最後には、不思議と気持ちがほんわかして、しみじみとしちゃうのです。
著者等紹介
マケラ,ハンヌ[マケラ,ハンヌ][M¨akel¨a,Hannu]
1943年フィンランド・ヘルシンキ生まれ。作家・詩人。詩、小説、児童小説、絵本と作家としての活動は多岐にわたる。フィンランド国内で数多くの児童文学賞を受賞しているが、児童書だけではなく、1995年に『Mestari』でフィンランディア賞(フィンランド最高の文学賞)を受賞するなど、一般向けの文芸の世界でもおおいに活躍している。現代フィンランド文学界を代表する作家の一人
上山美保子[ウエヤマミホコ]
1966年東京都生まれ。東海大学文学部北欧文学科卒。大学在学中、トゥルク大学人文学部フィンランド語学科留学。現在、フィンランド技術庁Tekes勤務。フィンランド語翻訳のほか、都内でフィンランド語講師も勤める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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きゅー
4
全身まっ黒でちびのおじさん「フーさん」が主人公の物語。このフーさんは人間なのかな?一人で暮らし、昼間に寝て、夜中に起きては近所の子どもを驚かすことを使命と思っている。子どもを一瞬驚かせることもあるが、次の瞬間には小さな女の子に棒で叩かれて逃げ出すおちゃめさん。どう考えてもあわれです。これが児童文学というカテゴリーに入っているフィンランドの懐の深さにしばし思いをはせた。どん底からの這い上がり人生と言ってもいい物語のくせに、当のフーさんはあっけらかんとしているからぜんぜん悲壮感が漂っていない。面白かった。2012/12/08
Sue
0
フィンランドの文学界を代表する作家の一人だそうです。2014/11/14