内容説明
「性的な恥」の観念が強く徳義と人倫にやかましい、ケニアのある農耕民族の生活と意見。
目次
1 グシイとはどんな民族か
2 20世紀はじめのグシイ高原
3 衣装の歴史
4 性・排泄・裸体
5 恥と尊敬
6 割礼―12月の大祭
7 妖術と死霊
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Maumim
1
文化人類学者である著者が1970年代に「グシイ」に住み込んでまとめた研究が一般読者向けに平易に書かれている。英国の植民化により、彼らの生活化がいかに変化したか、そして、現在は、本書で描かれているこの時代のケニアからいかに変化したか。 「男子割礼は心配ないとしても、グシイは女子割礼の伝統をいつまでいまのかたちで守りとおせるだろうか。」 今では女子割礼は女児虐待であるとみなされているれども、「守る」という認識であったのか。割礼を待つ女子の写真も掲載されていて、こんな習慣が消滅して本当によかった、と思う。2015/11/03