内容説明
イギリスからの分離独立の事実は、従来ほとんどがインド中心に語られ、パキスタン側からの見方は存在しないに等しかった。厳格なイスラームの教えの中にも、民衆生活に密着したスーフィズム(聖者崇拝)が根強く生き続ける「ムスリムの国」の表裏両面を幅広い視野で描く。
目次
1 パキスタンという国(歴史と風土;独立まで;近隣諸国との国際関係)
2 イスラームと民族性(パキスタンのイスラーム教徒たち;イスラーム理念の建て前と本音)
3 民族文化の伝統(民族と言語文化;美の系譜;民衆と芸能)
4 ムスリム社会の実態(生活文化の諸相;女性の暮らし;ムスリムの一生;子供のしつけと教育)
5 自然と生活(インダス平原と水;乾燥地域の伝統的生業;カシュミールと「北方領域」;カラーシャ族の生活)