内容説明
道を極める人はどのような修業をするのか。各界の著名人が、志を立て自らを磨いてきた道筋をはじめて語る。
目次
田中優子―「わかってしまった」から始まった江戸研究
平川新―私の江戸時代論の原点
門井慶喜―「芽が出る人」の共通の資質
鎌田東二―言葉を求め、言葉を超える
橋本五郎―新聞記者の初心とこころざし
富山健―修業時代の出会いを生かす
村井純―インターネット文明の誕生
山中伸弥―医学への初心とiPS細胞研究
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鬼山とんぼ
4
これは大変な拾い物だった。著名人(読む前は3人しか知らない)の、自分が何になるか判らない無名、徒弟時代の回顧談を話した講演録だが、とにかく自分の若いエネルギーを、興味の向くまま、偶然の出会いで方向付けされたまま驀進していったら、曲折を経てその道ではひとかどの人物になっていた。聞いていて清々しいし、若者だけでなく年配者にも大いに勇気を与えるものとなっている。発行者が実践倫理宏正会ということで、手に取りにくい人も多かろうが、内容に価値があり、装丁や紙質にも配慮があって、読んでいて気分がよかった。2023/11/22