出版社内容情報
覚醒剤密輸現場で逮捕された暴力団員の雨夜。彼はある殺人事件の犯人を教えるという闇の司法取引で不起訴を要求してくる。
内容説明
覚醒剤密輸現場で逮捕された暴力団員・雨夜。“いい刑事”にしか話さないと黙秘していたが、警視庁捜査一課の見栄っ張りな刑事・滝田に会ったとたん、自供を始める。そして雨夜は、覚醒剤密輸で逃亡した人間に加え、品川で起こった暴力団幹部殺害の犯人を教えるという闇の“司法取引”で不起訴にしろと持ちかけてきた。彼が明かした殺人犯に戸惑う滝田。しかし、それは迷走する捜査の始まりに過ぎなかった…。
著者等紹介
石川智健[イシカワトモタケ]
1985年、神奈川県生まれ。25歳のときに書いた『グレイメン』で2011年に国際的小説アワード「ゴールデン・エレファント賞」第2回大賞を受賞。’12年に同作品が日米韓で刊行となり、作家デビューを果たす。現在は医療系企業に勤めながら、執筆活動に励む(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆみねこ
97
覚醒剤密輸現場で現行犯逮捕された暴力団員・雨夜が持ちかけた司法取引。検察・弁護士、そして雨夜が「良い刑事」と見込んだ滝田は、雨夜を不起訴に持ち込み彼は組を抜ける。殺人事件の真犯人を告げると言う闇の司法取引に隠された真実。これは面白く一気に読了。2022/06/04
ナミのママ
65
覚醒剤密輸現場で逮捕された暴力団員の雨夜。その雨夜から私選弁護人に依頼された高林。自白を引き出した本庁捜査一課の刑事・滝田。担当検事の一ノ瀬。犯人・雨夜が持ちだした司法取引にかかわる3人。でも裏に闇取引があった。情報を小出しにしていく雨夜。この真相はなかなか。既読の著者作品はテーマこそ面白いけどパンチが足りない感じだったが、これは良かった。2022/06/06
やも
59
司法取引をベースにしたミステリー。話は急展開で女の子が誘拐・監禁される所から話は始まる。その後場面は替わり、暴力団員・雨夜が刑事・滝田に司法取引を持ちかける。その後もぽつぽつと情報提供や取引を持ちかける雨夜。それが全て最後に一気に回収される。▶主人公は刑事の滝田⋯いや、暴力団員の雨夜か?若干ツッコミ所があったかな😅ラストの伏線回収もうまいんだけど、読みやすいし面白いんだけど、なーんかちょっぴり惜しいカンジ⋯ストーリーありきで人物造形が後回しになってるかな?みたいな。お初の作家さんでした。2025/08/31
yumimiy
43
初読み作家、タイトルと装丁に興味深々。先ず、闇の余白とは?表紙を見れば闇の上部から光が差し込んでいる。これが希望の余白か。さて、感想だがよく言えば親切、悪く言えばクドい。半分ほどが予習復習オサライだらけでストーリー展開がやったら遅いのだ。三歩進んで二歩下がるみたいな😓この小説は兄妹愛と復讐の話だが、腑に落ちない事が多い。例えば日本では殺人事件絡みの司法取引はないというのに検察はOK出すし、一刑事が容疑者宅に住み込み護衛、しかも容疑者からおもてなしを受けるなど有り得んでしょ😅なんだかんだ残念無念な話だ。2022/11/13
ren5000
39
雨夜の企みは想像がついたけど真相の内容がゲスすぎて怒りにに震えて一気に読了。本当は雨夜は優しい人だからこういう感じの結末は仕方なかったのかな。面白かったです。2022/09/12