内容説明
この町には怪人がいるんだよ。女の人と子供は殺されるから、気を付けなきゃいけないんだ。どことなく閉塞感を感じさせる小さな町に、怪物が生まれる。未解決の殺人事件は、人間の仕業だとは思えなくなった。都市伝説×コージーミステリーの野心作。
著者等紹介
彩坂美月［アヤサカミツキ］
山形県生まれ。早稲田大学第二文学部卒。２００９年、『未成年儀式』で第７回富士見ヤングミステリー大賞準入選（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ままこ
99
ローカルFM放送局の都市伝説コーナー〈真夜中の、ささやき〉それと関連した怪人繋がりで二十数年前に起こった未解決殺人事件も絡んでくる短編連作ミステリ。各話の間に挟まるラジオ放送。そういえばMCってだいたいこんなテンションでしゃべるよな。ラジオで流された曲のクラウデット・ハウス〈ドント・ドリーム・イッツ・オーバー〉は好きな曲で懐かしかった。各話ホラーテイストだけど前向きになる心温まる話が多い。しかし、ラストは…ゾワゾワ。2019/08/09
ダイ＠2019.11.2～一時休止
83
う～ん、自分の理解力不足なんでしょうけど、ラジオの方の結末がよくわからず・・・無念。2019/07/28
papako
77
朝日新聞だったかしら？紹介されていて。女と子供を殺す『みどり町の怪人』都市伝説なのか、ホラーなのか。被害者とされている事件や目撃情報などがラジオ番組で紹介される。地方都市の閉塞感。暮らす人たちの不安と不満。それらが怪人の姿を借りてやってくる！怪人の影に怯えている心は不安の現れ。しかし、最後はそれぞれが悩みに向き合い、最後はちゃんと前を向いて歩き出す。すごくよかった。のに！ラストの締めがなぁ。私には無理矢理くっつけた感じがして、最後に残念な気分になりました。でも、全体はよかった。他の作品探そう。2020/12/20
sayuri
70
「みどり町の怪人」「むすぶ手」「あやしい隣人」「なつのいろ」「こわい夕暮れ 」「ときぐすり」「嵐の、おわり」7話収録の連作短編集。1967年に起きた母子殺害事件が未解決に終わり、それがきっかけで『みどり町の怪人』という都市伝説が広まる。一見ホラーの様でありながら人間ドラマとミステリーが融合された作品だった。6話・7話で明らかになる怪人の正体と殺人犯。予想はしていたが、その背景を知った時、空しさと切なさを感じた。合間に挟まれるラジオ放送がアクセントになっていたが266ページで〆た方が余韻が残り良かったかも。2019/08/19
さっこ
63
昔起こった母子殺害事件が未解決のまま「みどり町の怪人」として都市伝説のように語り継がれている埼玉県Y市みどり町。ホラーなのかなと思い読み進めましたが、ミステリ色もありながらの人間模様が描かれていました。少し読むのに難儀したかな。2020/03/16
