出版社内容情報
雪月花で働く女中のお初が消息を絶つ。一方、小石川御薬園同心が殺された。第一巻が好評の「はたご雪月花」シリーズ第二弾。
内容説明
隅田川を望む旅籠“雪月花”の仲居・お初が姿を消した。女将の里緒や雪月花の者が必死に探すが、見つからない。そして追い打ちをかけるように、江戸で若い娘たちが行方知れずになる事件が続発。懇意の南町奉行所定町廻り同心・山川隼人とともに里緒はお初を見つけることができるのか。また、娘たちはどこに…。料理と謎を満喫できるシリーズ、待望の第二弾。第10回日本歴史時代作家協会賞文庫書き下ろしシリーズ賞受賞。
著者等紹介
有馬美季子[アリマミキコ]
2016年、『縄のれん福寿』(祥伝社文庫)で時代小説デビュー。その後、料理屋を切り盛りする女三代がかしましくも事件を解決していく「はないちもんめ」シリーズも好評を博す。2021年、「はないちもんめ」シリーズ、「はたご雪月花」シリーズで第10回日本歴史時代作家協会賞文庫書き下ろしシリーズ賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タイ子
79
シリーズ第2弾。ミステリと料理、江戸の人情を味わえるのが時代小説の醍醐味ですが、本作も大いに盛り込まれており楽しめました。両親の後を継いで旅籠のおかみになった里緒。その旅籠「雪月花」の仲居・お初が突然いなくなった。折しも、江戸では若い娘たちが行方不明になる事件が。そして一人が自害の姿で見つかる。探索に当たる同心・隼人たちの活躍。2年前の隼人の妻の殺害と今回の事件の繋がり。利権と保身が身を亡ぼすヤツはどの時代にも存在する。隼人の食べっぷりが気持ちいいぐらい伝わるのがいい。里緒との距離も気になりつつ次巻まで。2022/05/04
真理そら
51
登録漏れしてた。隼人の妻の死の真相が分かるという重要な巻だったのに…2022/07/29
ドナルド@灯れ松明の火
14
プロットがいい。お料理旅籠ものと思わせて、うまいミステリーである。有馬さん腕が上がったと思う。お薦め2022/05/02
陽ちゃん
10
シリーズ2作目。「雪月花」で中居をしているお初が行方不明になったことから始まり、複数の事件が絡まって起こりますが、最後は一件落着してよかったです。一連の事件を解く中で隼人の妻を殺害した犯人も明らかになりますが、後味は悪いですね。次は里緒の両親の死の真相に迫っていくのかな。2022/01/10
ダイアナ
9
読んだつもりでいたのにいつの間にか積読に混ざって途中までで読めてなかったようで…。今回は雪月花の仲居、お初が行方不明に。前後して江戸で若い娘が何人か行方不明になっているという。間が空いたせいか読み終わるまでにちょっと時間がかかってしまった。最後には同心山川隼人の妻を殺めた犯人がつかまり、本筋以外も解決したからか、若干とっちらかった印象が無きにしも非ず。2022/01/24